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ロシアのS7航空、ブロックチェーン通じた航空券販売額が1か月で100万ドル突破
昨年はスマートコントラクト利用し燃料補給実施
2019年8月2日 06:00
ロシアのS7航空は7月31日、ブロックチェーンを活用した代理店への航空券販売システムを通じた決済額が、7月の1か月間で100万ドル(約1億1000万円)を突破したと発表した。
S7 Airlines(S7航空)は、2017年7月、Alfa-Bank(アルファ銀行)と協力し世界で初めてブロックチェーンを介して銀行システムに接続できる航空券販売プラットフォームをローンチした。このプライベート・ブロックチェーンはEthereum(イーサリアム)をベースにしており、チケットの予約と支払いが同時に実行される。
プラットフォーム導入で、航空会社とエージェントは処理の安全性と支払いの処理速度向上を両立し、事務処理量を削減。S7航空のテックラボ・エグゼクティブ・ディレクターであるニコライ・ムカノフ氏は、「取引は毎月増えており、今年1月以降、支払い件数は10倍になりました」とコメントした。
アルファ銀行のトランザクション・ビジネス・ディレクターであるパベル・ライアザノフ氏は「S7航空とのプロジェクトの成果は、ブロックチェーン技術が価値を生み出し、B2B市場にとって非常に重要であることを示しました。エージェントは取引コストを削減しつつ、24時間365日決済を行えます」と語った。
S7航空とアルファ銀行はブロックチェーンを活用した業務効率化に取り組んでいる。2018年8月、S7航空はブロックチェーン技術に基づくスマートコントラクトを使用し、航空機に燃料を補給した。
このシステムは、燃料補給と代金支払いが同時に行われ、航空会社は代金の前払いや銀行保証の必要がない。S7航空によると、代金の引き落としと、燃料供給者と航空会社間の書類のやり取りのプロセスを60秒で終えるという。