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自動車メーカーボルボ、バッテリー原料コバルトをブロックチェーンで追跡
サプライチェーンの透明性を確保し、児童労働搾取していない原材料の使用を証明
2019年11月7日 15:52
スウェーデンの自動車メーカーVolvo Cars(ボルボ)は11月6日、電気自動車のバッテリーに使用されるコバルトの生産・流通・製造工程をブロックチェーンより追跡するトレーサビリティの実装を発表した。バッテリーの原料サプライチェーンの透明性を証明し、責任を持って調達することを約束している。
先月、完全な電気自動車「XC40 Recharge」を発表したボルボは、中国CATLと韓国LG Chemのグローバルなバッテリーサプライヤーと協力し合い、コバルトなどのリチウムイオン電池の製造に使用される原材料のトレーサビリティを行い、透明で信頼性の高い原料サプライチェーンを確立する。バッテリーサプライヤーの2社は、XC40 Rechargeを含む次世代のボルボとEVカーの「Polestar」に今後10年、バッテリーを供給する。
トレーサビリティにおけるブロックチェーン内のデータには、コバルトの起源、重量やサイズ、保管方法、ブロックチェーン内の各参加者(鉱業会社、部品メーカー、物流会社など)の行動に関する情報が含まれる。このアプローチは、サプライチェーン参加者すべての間に信頼を築くのに役立ち、ボルボが責任を持ってコバルトを調達することを保証するものになるという。
コバルトは、電気自動車のみならずスマートフォンやノートパソコンなど最新機器のバッテリーに欠かせないレアメタルの1つである。すべての人びとの人権が守られる世界をめざし活動をするアムネスティ・インターナショナルの報告によると、コバルトは産出量で世界の50%を占めるコンゴ民主共和国において、労働者や子どもたちが過酷な環境で採掘をしていることが報告されている。コンゴ産コバルトの20%は手掘りで採掘されており、無認可の違法な鉱山も多く、採掘中に命を落とす人も少なくないという重要な問題を抱えている。
ボルボは、2025年までに、世界販売の車の半数は完全に電気自動車で構成され、残りはハイブリッド車になると予想する。それにより、自動車メーカーが直面するサステナビリティ(持続可能性)の課題を解決していくために、今回のような活動を積極的に行っていくことを宣言している。
ボルボは米オラクル社の協力のもと、ブロックチェーンによるコバルトの追跡から、他の主要な電池金属、タングステン、タンタル、スズ、金への拡大計画が進行中であることが明らかにしている。
#Blockchaintechnology powered by@Oracleand@Circulor1has enabled@volvocarsto implement global traceability of#cobaltused in its#electricvehiclebatteries. Get the details here:https://t.co/aHWh5geE8Fpic.twitter.com/adv2S0TXH3
— Oracle (@Oracle)November 6, 2019
また、同日、IBMがフォード、フォルクスワーゲングループと立ち上げたResponsible Sourcing Blockchain Network(RSBN)にボルボが参加することも発表している。