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ブロックチェーンゲーム「Gods Unchained」、カードが336万円相当で落札

NFTマーケットで取引成立、最高額210ETHを記録。相場価格では史上2番目

210ETHで落札された「Atlas」。この1枚しか存在しないNFT ©2018 Immutable. All rights reserved.

ブロックチェーンゲームのキャラクターやアイテムなど代替不可トークン(NFT:Non-Fungible Token)の売買ができるマーケットプレイス「OpenSea(オープンシー)」は12月6日、同社のオークションにて人気ブロックチェーンカードゲーム「Gods Unchained」のカードが、210ETH(3万1000米ドル相当)で落札されたことをツイッターにて報告した。落札されたカード「Atlas(アトラス)」は、同ゲームの神話カード(Mythic Titans)と呼ばれる1年に最大4種類各1枚ずつしか発行されない超激レアカードの1枚だ。

「OpenSea」のオークション情報。210ETHで落札されたことがわかる

「Gods Unchained」のカードは、過去にも同じく神話カード「Hyperion(ハイペリオン)」が146.279ETH、当時のEthereum(ETH)の相場で6万2000ドル相当で過去最高額となる落札記録があるが、Ethereum価格では今回の記録210ETHが落札価格最高額を更新した。今回のオークションでは、最低入札価格165ETHからスタートし、終了間際に価格が急上昇、210ETHの入札が入り、そのまま落札終了している。

オークションの記録
現在、発見(発行)されている神話カードは、3つ。各カードの現況がわかる
過去最高額を記録した「Hyperion」。公式マーケットにて146.279ETHで落札されている

ブロックチェーンゲーム「Gods Unchained」は、Immutable社(オーストラリア)が開発するトレーディングカードゲーム(TCG)。無料でプレイ可能なターン制のトレーディングカードゲームだ。プレイヤーはNFTとして発行されたカードコレクションから自分のカードデッキを構築、ランダムで出現するカードを使い、対戦相手を倒すというオーソドックスなTCGとなる。カードは、最初に配られるカードデッキを使用するもよし、プレセールや公式マーケットで手に入れたカード、あるいはNFTマーケットプレイスのオークションやトレードにて手に入れたカードを使用することができる。

ゲームは現在、パソコン用として無料公開されている。2020年公開を目標にモバイル版の開発も発表済み

今回、落札価格が話題になったNFTマーケットプレイス「OpenSea」は、取引量が700万ドルを超えた、数千人のトレーダーが参加する世界最大規模のマーケットプレイスの1つだ。「Gods Unchained」ほか、「Cheeze Wizards」や日本の「My Crypto Heroes」のカードやアイテムの取引が行われている。ちなみに「Gods Unchained」の参加トレーダーは1万人を超えており、取引はトータルで4846.58ETH、平均価格0.05ETH、出品アイテム数671万4445点(2019年12月9日時点)を記録している。

「OpenSea」内の「Gods Unchained」カード取引状況

世界中で盛り上がりを見せているTCGの世界は、実際に物理的なカードをコレクションする「マジック:ザ・ギャザリング」「ポケットモンスター」「遊戯王」など多くの人気カードゲームが存在し、カードのトレードが盛んに行われている。

以前、「Gods Unchained」が「Hyperion」カードで6万2000ドル相当のトレードを記録した際に、過去ブログ(2019年2月11日)で、「マジック:ザ・ギャザリング」の「Alpha Black Lotus」カードが過去最高額8万7000ドルでトレードされたことと比較し、ブロックチェーンTCGもそれに匹敵するぐらいになりつつあることを報告している。その後、「マジック:ザ・ギャザリング」のカードはeBayにて16万6100ドルという記録を樹立するが、「Gods Unchained」のカード取引もますます盛り上がりを見せていることが「OpenSea」からも伺える。

なお、「OpenSea」では現在、「Gods Unchained」のもう1枚の神話カード「Prometheus(プロメテウス)」が出品されており、本稿執筆時点では200ETHの入札価格を付けている(オークションは12月10日まで継続中)。

eBayで「Alpha Black Lotus」カードが16万6100ドルで落札
神話カード「Prometheus」がオークション進行中