ブックに学ぶ:『世界一やさしいビットコイン&仮想通貨』

ビットコインの賢い買い方とは?

[著者 ペロンパワークス・プロダクション]

「仮想通貨の取引を始めてみたいけど、どうしたら始められるんだろう?」と思う人も昨今はなかなか多いはず。今回は、そんな人にピッタリなムック「世界一やさしいビットコイン&仮想通貨」(インプレス刊)から、特に入門向けの記事を紹介していきます。データ類は全て2018年5月現在のものとなります。

なお、市販書籍からの抜粋のため、仮想通貨 Watch編集部の見解とは異なる場合があります。


賢い買い方を覚えよう(金額決定/リスク管理)

 投資に慣れるまでは、無理をして資金を投入するのは気持ちの面でも余裕を失ってしまいます。あくまでも家計の余裕資金を運用するようにしましょう。また、法定通貨や株式の取引同様、価格変動リスクや、ビットコインは仮想通貨ならではのデータに関わるリスクも存在します。しっかり対策を取っておくことで思わぬ損失を防ぐことができます。

 また、値下がりして損失がずるずると拡大しないように、ロスカット(損切り)のコツを理解することも、損失を抑えるために重要です。

投資に適した金額は?

ビットコインの5つのリスクを知ろう

 ビットコインや仮想通貨の急激なブームにより、取引に参加するプレーヤーや取引所の数も増えましたが、法整備やルール化においてはまだ発展途上の部分もあります。このため値動きが激しく、取引所の倒産、法規制なども価格変動に大きく影響します。また、仮想通貨はデータを取引するという特性上、ハッキングや誤送金などによる独特のリスクがあることも覚えておきましょう。

 1.価格変動リスク
株式投資などに比べて値動きが大きいため、分散投資など適切なリスクヘッジを取っておかないと大きな損失を被る可能性があります。

 2.流動性リスク
価格や取引量などの条件が合わず取引が成立しないリスクです。利益を得る機会を逃したり、損失が大きくなったりする可能性があります。

 3.取引所リスク
取引所の倒産で、預けていたビットコインや仮想通貨を失ってしまうリスクがあります。できるだけ仮想通貨交換登録業者を利用しましょう。

 4.法規制リスク
仮想通貨市場はまだ発展途上で、政府の決定で法規制がかかり、価格が下落するリスクがあります。経済ニュースはこまめにチェックしましょう。

 5.システムリスク
仮想通貨取引は電子取引システムを利用するため、システム障害で取引ができない、ハッキングやウイルスで資産を失うなどのリスクがあります。

価格変動リスク
流動性リスク

1. 時間分散

 「安く買い、高く売る」を忠実に実行するためには、相場を読む力や、常にチャートを確認する時間が必要です。とはいえ、投資に慣れていない人にとっては簡単なことではありません。

 そこでオススメなのが、時間を分散して投資する方法です。資金を一度に投入してしまうのではなく、一定の間隔で購入することで、相場が値下がりしたときも安い価格で購入することができる利点が生まれるので、全体としてみたときの購入価格が安定しやすくなります。その結果、1回で多くの金額を投入するよりも、高値で購入してしまったり、安値で売ってしまったりというリスクが抑えられます。

 また、相場が一時的に値下がりして、その後上昇したときも安い価格で購入できているため損失からの回復が早く、多くの利益を得られる可能性が高まります。

時間分散の例

2. ロスカット

 投資は人間の心理が深く影響し、「より安く、より高く」と欲が出ることで、大きな損失を生むことがしばしば起こります。その対策として、購入した時点で先に利益確定とロスカット(損切り)をする価格を決めておく方法を覚えておきましょう。

 価格の設定は、例えば「上昇も下落もどちらも値動きが15%変動したら売る」など、変動率で考えておくのが一般的です。特に下落したときは損を取り返したいという心理から、いつか上がるだろうと持ち続けると、そのまま歯どめなく暴落し大きな損失を被る可能性があります。先に変動率を決めて、いさぎよくロスカットすることが手堅く利益を得る近道と言えます。

ロスカットの例