仮想通貨(暗号資産)ニュース

国民生活センター、仮想通貨含む投資勧誘の相談増加を報告

マルチ取引は20代、架空請求は50歳以上の女性、訪問販売や電話勧誘は70歳以上からの相談が多い

(Image: Shutterstock.com)

国民生活センターは8月8日、苦情相談情報の収集システム「PIO-NET」(全国消費生活情報ネットワークシステム)が収集した2018年度の消費生活相談情報をまとめた。2018年度の相談件数は99万1575件で、2017年度と比較し約5万件増加した。「架空請求」の相談のほか、暗号資産(仮想通貨)などに投資すれば儲かるなどと勧誘される「ファンド型投資商品」に関する相談の増加が目立った。

消費生活相談の年度別総件数推移(2018年度のPIO-NETにみる消費生活相談の概要より引用)

電話や訪問販売による電力会社の切り替えなどのトラブル、化粧品や健康食品が安価で購入したところ実際は定期購入だったというトラブル、仮想通貨などに投資すれば儲かるなどと勧誘される「ファンド型投資商品」に関する相談件数が特に前年度と比較して増加した。

ファンド型投資商品については、仮想通貨や海外の不動産などに投資すれば利益が得られるなどと勧誘される投資に関する相談が増加。仮想通貨に関する相談件数は3431件、前年度の2909件から522件ほど増えている。

暗号資産(仮想通貨)に関する相談件数

「架空請求」に関する相談は2004年以降減少傾向にあったが、2012年度から再び増加傾向となり、特に昨年度より法務省などの公的機関を騙る架空請求のハガキに関する相談が増加し、2018年度は22万6000件にのぼった。50歳以上の女性からの相談が多くみられた。

年度別の契約当事者年代別割合

相談者を年齢別に見ると、70歳以上の相談の割合は、2018年度は24.7%。60歳代、70歳以上の割合は近年増加している。特に「訪問販売」「電話勧誘販売」「ネガティブ・オプション」「訪問購入」では70歳以上が多く、「訪問購入」では53.0%と過半数を70歳以上が占めている。一方で、20歳未満、20歳代、30歳代、40歳代、50歳代の割合は減少している。

販売購入形態別にみた契約当事者の年代の割合

なお、2018年度の消費生活相談情報については、「消費生活年報2019」として詳細をまとめ、10月に国民生活センターホームページ上にて掲載予定とのこと。