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アイスランドの適法ブロックチェーン電子マネー、最初の決済に成功

IKEAと小売店の請求書やり取りをスマートコントラクトで自動化

(Image: Shutterstock.com)

アイスランドのブロックチェーン開発企業モネリウム(Moneirum)とサプライチェーン開発会社トレードシフト(Tradeshift)は10月1日、同国政府公認のブロックチェーンを活用した電子マネー「Eマネー」(e-Money)の決済に成功したことを発表した。小売業者ノルディックストア(Nordic Store)のIKEAへの注文に関して、Eマネーを用いて行った。「プログラマブルな電子マネーが既存市場に対応できることを証明した」としている。

モネリウムは6月に、子会社のモネリウムEMIを通じて、アイスランド金融監督局からブロックチェーンを利用した電子マネーの発行を許可するEMIライセンスを取得した。欧州経済領域内での電子マネー発行・決済サービスの提供に関して認可を得ている。

Eマネーを用いて初めて行われた決済は、小売店ノルディックストアによる、家具メーカーIKEAへの発注である。トレードシフトのサプライチェーン基盤と、Ethereumのスマートコントラクトを活用して商品を注文。自動的に発行された電子請求書を元に、Eマネーで支払いを行って決済を完了した。

Eマネーは、法的に規制された「プログラマブルなお金」である。合法的な取引で、スマートコントラクトを使うことが可能になる。今回のように請求書のやり取りを自動化し、決済をより安全に短時間で行うなど、さまざまなユースケースで業務を効率化する可能性がある。モネリウムとトレードシフトは、ヨーロッパ全域での「シームレスな国境を越えた支払い」を推進するために、今後も協力していくという。