仮想通貨(暗号資産)ニュース
香港デモ支持でプロゲーマー賞金没収。イーサリアム利用のゲーム開発が対応を批判
「中央集権のゲーム会社が利益求めプレイヤーから搾取」
2019年10月9日 15:07
香港のプロゲーマーBlitzchung(@blitzchungHS)氏は10月7日、Blizzard社が提供するeスポーツタイトル「Hearthstone」において、所属するプロリーグからの降格、賞金50万ドルの没収、1年間の出場停止の処分を受けた。氏は、同日まで開催の公式大会で、香港独立運動に関する政治的発言を問題視された。
この発表を受け、eスポーツタイトルとして開発中のDAppsゲーム「Gods Unchained」の開発者らは「中央集権的なゲーム会社が利益のためにプレイヤーを検閲し、搾取することの証明」として、Blizzard社の対応を批判した。主催者に代わって選手の賞金を補てんする考えを示している。
.@Blizzard_Entjust banned@blitzchungHSand stripped his Hearthstone winnings because they care about money more than freedom. We will pay for ALL his lost winnings and a ticket to our $500k tournament: no player should be punished for their beliefs.#freegaminghttps://t.co/ONvtkG4x9G
— Gods Unchained (@GodsUnchained)October 8, 2019
Blitzchung氏は、「Hearthstone」のアジア太平洋グランドマスターズに参加。イベントの公式キャスターからコメントを求められた際、香港独立運動に言及した。公的なイベントでの政治的発言は、Blizzard社が定める大会規約に反するとして、今回の処分が下された。同氏が政治的発言に至った要因として、公式キャスター2名も解雇処分となっている。
Blizzard社の対応を批判するGods Unchainedは、「いかなるゲームプレイヤーもその信念を咎められるべきではない」とし、Blitzchung氏が得るはずだった50万ドルの賞金を、主催者に代わって補てんするという。さらに、同社が開く賞金50万ドルの大会へ、同氏を招待する考えを明らかにしている。
Gods Unchainedは、Ethereumで提供されるスマートコントラクトを活用した分散型アプリケーション(DApp)。Ethereumのトークンとしてカードを発行し、そのカードを用いてデッキを構築する対戦型カードゲームだ。eスポーツを掲げており、カードの売り上げは透明化され、売り上げの10%が大会の賞金に充てられる。同作はゲームバランスの最終調整を目的としたオープンβテストを実施中で、日本語版のリリースも検討されている。
お詫びと訂正: 記事初出時、選手の順位や大会の開催期間に関する記述に誤りがございました。お詫びして訂正させていただきます。