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元日にトップ10仮想通貨1000ドル分購入。その後の資産価値を観察

2018年購入分はマイナス85%の大けが。CryptoSyringeの投資実験

(Image: Shutterstock.com)

米国の金融メディアCryptoSyringeは12月6日、「元日に1000ドル分の仮想通貨を購入するとどうなるのか」の実験について、11月までの進捗を報告した。同誌は2018年1月1日と2019年1月1日にそれぞれ、時価総額上位10種の仮想通貨を100ドル分ずつ、総額1000ドル分を購入。その後の資産価値の変動を月単位で観察し報告している。

2018年元日に購入した仮想通貨は絶望的

2017年末から2018年初頭にかけての期間が、仮想通貨市場の絶頂期であることはよく知られる。そんな時期に購入した仮想通貨が今どうなっているのだろうか。同誌によると、購入した9つのアルトコインのうち、6種がトップ10から消失し、価値は少なくとも90%下落。10銘柄すべてが23か月連続でマイナスだという。

CryptoSyringeが購入した仮想通貨のうち、もっとも成績がよかったのがBitcoin。それでもマイナス45%だ。次点でLitecoinとEthereumがマイナス79%という悲惨な数値で続く。そして、NEM、Cardano、Dash、IOTA、Ripple、Bitcoin Cashの6種がトータルでマイナス90%だという。特にNEMが衝撃的な数字を示し、100ドルの投資が3.83ドルの価値に化けたとのこと。

トータルで、2018年1月1日の投資額1000ドルは、現在150.49ドルの価値を持つに至った。マイナス85%近い下落を示している。なお、仮想通貨市場全体ではマイナス66%で、トップ10の仮想通貨の方が、下落幅が大きいことも示された。

2019年の購入分は好調だが、伝統的な投資には劣る

CryptoSyringeは2018年と2019年で1000ドルずつ仮想通貨に投資したが、2019年11月までの資産価値は1250ドルを保っている。すなわち、2019年元日の購入分は約10%プラスの価値を示している。

同誌は参考としてS&Pグローバルレーティングスが提供するS&P500の伝統的な投資オプションとの比較も提示した。同じく2000ドルを投資した場合、こちらは2年間でプラス175ドル。仮想通貨投資よりも伝統的な手法に頼る方が圧倒的に堅実だとデータで示している。