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大学卒業で仮想通貨やFX投資は卒業する傾向か

安定志向の新卒。投資先は確定拠出年金が主=GMOあおぞらネット銀行調べ

(Image: Shutterstock.com)

GMOあおぞらネット銀行は3月17日、大学4年生と社会人1年生各500人を対象に行ったマネーに関するアンケート調査結果を発表した。「投資を行っている」と回答した大学4年生は16.4%、社会人1年生は26.8%だった。このうち、大学4年生の投資先で3番目に多いのが18.3%の仮想通貨投資。一方、社会人1年生で仮想通貨投資を行っているのは14.2%とされている。

いずれの母集団でも株式投資と投資信託が上位を占め人気だった。一方、3位以下では傾向が大きく異なる。大学4年生は3位にFX(外国為替証拠金取引)と仮想通貨が同率で並ぶ。一方、社会人1年生は同じ位置に確定拠出年金を置く結果となった。個人型確定拠出年金(iDeCo)と企業型確定拠出年金を合わせると、投資を行う社会人1年生の4割以上がこれらを投資先と回答している。

大学4年生・社会人1年生の現在の投資の状況
大学4年生・社会人1年生が現在行っている投資

iDeCoの場合には月次の国民年金の納入が必須であり、企業型の場合は就業している必要があるため、いずれも大学4年生にはハードルが高い。2つの母集団では前提条件が異なるが、社会に出た瞬間から「将来の安定」には一定の価値が見いだされるようだ。仮想通貨やFXは比較的不安定な投資商品と言えるので、それらの利用割合が減じていることにも社会人1年生の安定志向が表れている。

そのほか、GMOあおぞらネット銀行は収入事情や支出実態、マネー習慣とお金の悩みなど、多岐にわたる調査結果を報告している。本筋とは離れるが1つ気になったのは「趣味のために使うお金」だ。いずれの母集団でも10%以上が月に0円と回答しているのだ。単純に無趣味なのか、月0円で満足いく遊びが若い世代で流行しているのだろうか。

大学4年生・社会人1年生が1か月に自分の趣味のために使っているお金