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ゲーム内マイニングでクリスタルが手に入るゲーム「IdleExplorer」をプレイしてみた
10分程度のマイニングで報酬7クリスタルをゲット
2018年9月13日 09:30
株式会社スマイルメーカーは8月28日、ユーザーがゲーム内で仮想通貨のマイニングを行って得た報酬で無課金・無広告を実現するブロックチェーン活用ASPサービス「HecatonCave」を導入した初のゲーム「IdleExplorer」を公開した。「IdleExplorer」は、Webブラウザーでプレイすることができるパソコン向けの王道ファンタジーゲームだ。
「IdleExplorer」はシステムとして組み込まれている「HecatonCave」の機能により、ゲーム中に仮想通貨をマイニングすることが可能で、一定時間放置しておくことでマイニング報酬として「クリスタル」を入手することができる。クリスタルは、ゲーム中に使用するキャラクターや装備などと交換が可能だ。マイニング報酬により、従来のような課金や唐突に広告を見せられるといったことがなくなるという、ユーザーとゲームメーカー双方に利益をもたらす、新しい試みのゲームだ。
「IdleExplorer」「HecatonCave」の内容や仕組みについては、関連記事「スマイルメーカー、ゲーム内マイニングで無課金・無広告の実現へ」にて紹介をしているので、興味がある人はそちらも併せて読んでいただきたい。今回はゲームを実際にプレイしてみて、「HecatonCave」のマイニングでユーザーはどの程度の恩恵をこうむることができるのかを検証したい。
「IdleExplorer」はSFファンタジーゲーム
「IdleExplorer」は、「Google Chrome」上で動作するWebブラウザーゲームだ。JavaScriptが有効であることが条件で、Windows 7以上、Mac OS X 10.6以上のパソコンのみ対応となっている。タブレットやスマートフォンのGoogle Chromeで遊ぶことはできない。
ゲームは、スチームパンクの世界観で繰り広げられるSFが舞台とのことだが、画面を見ての通り、キャラクターが個性的なファンタジー色の強いゲームだ。魔法と科学の融合によって高度な文明を築いていた世界が崩壊し、生き延びた人類が残された剣と魔法の力で世界を取り戻していくというストーリー。ゲームの基本はスマイルメーカーが得意とするソーシャルゲームで、キャラクターを育成し強化させながらダンジョンとミッションを攻略しステージをクリアしていく。王道のキャラ育成型ゲームだ。キャラの強化システムもレベルアップ・進化・限界突破・装備など、一通りの要素が用意されている。スマホゲームに親しんでいるゲーマーなら、簡単にこの世界になじむことができるだろう。
つまり、そんなスマホ王道のキャラ育成型ゲームの課金部分がマイニング報酬によって無料になると考えるとわかりやすいだろう。通常のソーシャルゲームでは、課金をしてクリスタルや石などと呼ばれる有料アイテムを購入し、それを消費してガチャを回しキャラや武器などを手に入れるというのが定番システムだが、「IdleExplorer」は「HecatonCave」が導入されたことにより、マイニング報酬でクリスタルが手に入る。しかもこのゲームはガチャではなく、クリスタルを好きなキャラや欲しいアイテムと交換ができるがうれしい限りだ。
マイニングをしてみる
では「IdleExplorer」で実際にマイニングをしてみる。
「HecatonCave」はゲームのバックグラウンドでマイニングをする機能もあるようだが、「IdleExplorer」ではゲームをプレイするか、マイニングを行う「発掘」をするかという二択になっている。つまり、パソコンを使用しないときにマイニングを行うという放置タイプだ。ちょっとゲームは休憩、もしくはこれから出かけるというときに、ゲーム内の「発掘ボタン」を押してマイニングモードに切り替え、一定時間パソコンをそのままにしておくという方法でマイニングをする。
この一定時間というのが気になるところ。どんな性能のパソコンをどれぐらい放置しておくことで、いくらの報酬が得られるのか。ちなみに今回使用したパソコンは、Windows 10がインストールされているゲーミングノートPC。CPUはIntel Core i7の2.8GHz、GPUにNVIDIA GeForce GTX1060を搭載している。
「IdleExplorer」の「発掘」は、CPUの使用率を調整することが可能だ。マイニングをさせながらゲームを進行させることはできないが、パソコンを別の用途に使用することはできる。デフォルトではCPUパワー50%に設定されているが、これを調整バーで自由に設定することが可能。ちなみに50%程度であれば、マイニングをしながらWebブラウザーで他のサイトを見ることや、ちょっとした作業をすることができることは確認した。また、試しに100%にしてみたところ、途端にCPUファンが動作し始めたので、主観だが100%の場合は放熱がかなり大変そうな印象を受けた。
ということで、まずは安心のCPUパワー50%でマイニングをしてみた。すると、わずか10分程度の放置でクリスタル7個を手に入れることができた。なるほど、意外と早くクリスタルが手に入るという感触だ。これはなかなかよい報酬だなと思ったところで、今度は放置したまま出かけてみることにした。今回も、CPUパワーは50%。
約3時間外出をして帰宅をすると、なんと99個のクリスタルが手に入っていた。これはうれしい。これで合計106クリスタルをゲットすることができた。CPUパワー50%程度のマイニングでも、なかなかいけるのではないだろうか。
手に入れたクリスタルで何と交換ができるかも調べてみた。ゲーム内で使用するゴールドと交換できる1万ゴールドチケットは25クリスタル、5万ゴールドチケットは100クリスタル。スタミナチケットは、75クリスタル。キャラの進化素材は、100クリスタル。このあたりは、すでに交換可能だ。ゲームに登場するキャラは、125クリスタルで交換可能だ。あともうちょっとマイニングするだけで、いけそうなのがうれしい。
「IdleExplorer」でのマイニング報酬は、思った以上に手応えがあった。ちなみにこのPCを使ってCPUパワー100%でマイニングをすると、その際に表示される数値は2000を示していた。50%でマイニングをすると、1300から1600程度の数値に落ちる。具体的に何を示している数値(単位など)なのかはわからないが、数値が大きいほど頑張って計算していることは間違いない。参考までに普段仕事で作業用に使っているノートPC(CPUは、Intel Core i5 2.60GHz)を使ってCPUパワー50%でマイニングをしてみたところ、その数値は500前後だった。数値500程度のPCでも15分程度のマイニングで、6クリスタルを入手することができた。時間と報酬は、その時々によってバラツキはあるが、だいたいこの程度のクリスタルはすぐに入手可能だ。
「IdleExplorer」は同一アカウントでログインをすれば、使用するパソコンに関係なく、どこでも自分のアカウントとキャラでゲームをプレイすることができるのもうれしいし、パソコンを使用していない時間にマイニングをさせておくだけで、課金をせずにこれだけアイテムが手に入れられるのは、無理矢理広告を見せられるよりも、よりゲームが楽しめるといった印象を受けた。今後、いろいろなゲームに「HecatonCave」が導入されることを期待したくなるマイニング結果が得られたという感想だ。
今回のゲーム「IdleExplorer」は、「HecatonCave」のデモンストレーションでもあり、ユーザーやゲームメーカーに、どういうゲームに対して「HecatonCave」が有効なのか、ゲーム中に行うマイニングのイメージを伝える役割も担っているというが、ゲームのクオリティはデモの域ではなく、かなり完成度が高く、日々スマホでソーシャルゲームを遊んでいる自分もかなり楽しめたと思っている(ほとんどゲームの内容には触れていないレビューだが)。レベル上げも、楽しかった。
なお、「IdleExplorer」は9月20日から23日まで千葉・幕張メッセにて開催される「東京ゲームショウ2018」にも出展される予定とのことなので、気になる方はチェックしてみてはいかがだろうか。