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国連機関UNOPSとIOTA財団の提携Q&Aをブロックチェーン技術特別顧問の山本芳幸氏が解説

 国連プロジェクトサービス機関(United Nations Office for Project Services:UNOPS)のブロックチェーン技術特別顧問である山本 芳幸氏は、5月22日(現地時間)に発表されたIOTA財団との提携について、詳細なQ&Aを公開している。

編集部注: 記事掲載後、IOTA Japanese Fan様のサイトに全文の日本語訳「UNOPSとIOTA財団との共同に関する山本芳幸氏とのQ&A」が公開されましたので、そちらもご参照ください。)

 今回は抄訳にてQ&Aを紹介する。

Q.ブロックチェーンのプロジェクトはたくさんあるが、IOTAをUNOPSが選んだ理由は?

A.UNOPSは多くの場合、インフラが整っていない地域で活動している。高速インターネットや電力に、散発的にしかアクセスできない場合がある。IOTAの分散型台帳技術「Tangle」は、バッテリ電源や代替接続ネットワークで動作するIoTデバイス専用に構築されている。

Q.IOTAとのパートナーシップはどのように機能するのか? 試行か?

A.最初の概念実証(proof of concept)に適切なユースケースを特定しているところだ。共同作業のプロセスでIOTAの技術に不足がないかどうかを把握し、もし追加要素が必要であれば他の適切なパートナーを参加させる予定だ。

Q.実装の予定はいつごろ?

A.スティッキング・ポイント(最も負荷がかかる箇所)を事前に特定するのは難しい。唯一の方法は、UNPOSのやり方――袖をまくり上げとにかく仕事を終わらせることだ! イノベーションというのは、私たちの知識の範囲を超えたもの。フィールド環境のイノベーションは、トップダウンではなくボトムアップで起こる。

Q.UNOPSはIOTAとのパートナーシップをどのように確立したか?

A.UNOPSは常に、協力者とパートナーを慎重に審査する。今回も例外ではない。UNOPSの優先事項は、現実の問題に対する真の解決策を見出すことだ。

Q.UNOPSは他のブロックチェーンも検討するか?

A.もちろん。私たちはすでに、分散型台帳技術の広がりを横断し、数多くの新興企業やインキュベーターと協力している。より良い解決策を探し続けるつもりだ。ただ、私たちはただ単にブロックチェーン行為のためだけに、ブロックチェーンを利用するのではない。私たちの優先順位は、仮想通貨の流行からではなく、組織として核心の使命から生じている。