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財務省「もっと知りたい税のこと」パンフレットで税について学べる 〜分離課税の対象、平成32年分以後の所得税、国際課税制度の解説など

「もっと知りたい税のこと」(平成30年6月発行)

 先日の参議院予算委員会の審議で、仮想通貨の税に関する質疑が挙がり、仮想通貨で得た利益に対する税率を現在の「雑所得」から「分離課税」にすべきではないかという議論が行われ、世間でも仮想通貨の税の話題が盛り上がっている。

 なぜ仮想通貨の税率を「雑所得」ではなく「分離課税」にすべきなのか、その理由と質疑応答内容については「仮想通貨の分離課税化は国民の理解得られるか疑問」という麻生財務相の答弁、藤巻議員からの質問を含めて内容&文脈を確認してみた」という記事にてくわしく紹介している。本稿では「雑所得」や「分離課税」など、そもそもの税に関する知識をより深めるために、財務省が配布するパンフレット「もっと知りたい税のこと」(平成30年6月発行)を紹介する。

 「もっと知りたい税のこと」は、紙のパンフレットが7月下旬から8月中旬頃までには配布される予定だが、現在、財務省のホームページにてPDF版が公開されている。

 本パンフレットでは、税の役割と意義について誰でもわかるよう図やグラフを使って懇切丁寧に解説している。冒頭で税の現状として税の種類、国の税収、財政状況について説明をしながら、税制の変遷から、各税目の特徴についてまで、税について広範囲に触れているので、ここで税に関する大枠を理解することができるようになっている。

 続いての項目では、「所得税」、「相続税」と「贈与税」、「消費税」、「法人税」について、それぞれ別項目でくわしく解説をする。ちなみに仮想通貨の税で話題になった「雑所得」は、性質によって10種類の所得に分類されている所得税の1項目で、国民年金、厚生年金などの公的年金等ほかの9種類の所得のいずれにも当てはまらないものであることが、このパンフレットでわかる。それぞれの税率、税金の計算方法についても解説されている。

 さらにパンフレットでは、平成32年分以後の所得税について適用される、所得税の見直し(平成30年度改正)についても知ることができる。働き方の多様化を踏まえ、働き方改革を後押しするなどの観点から行われる、給与所得控除・公的年金等控除から基礎控除への振替についてもくわしく解説をしている。

 また消費税の項目では、所得税の仕組みをはじめ、「社会保障と税の一体改革」についての説明から、2019年10月より実施予定の消費税率10%への引上げにより行われる主な施策についても触れられている。

 そのほかにも国際的に活動する企業・個人の課税関係を調整する仕組み「国際課税制度」についてもまとめられている。このあたりの知識については、直接ではないが仮想通貨などにも影響するグローバル社会における税の話なので、一読しておくことをおすすめする。お金の話をする上で欠かすことのできない税の話については、知っておいて損はない。