仮想通貨(暗号資産)ニュース

仮想通貨交換所QUOINEXが新サービス「Liquid by Quoine」に移行

将来的には仮想通貨同士の取引も可能に

 QUOINE株式会社は9月6日、新サービス「Liquid by Quoine」(リキッドバイコイン)の開始を発表した。これまで同社が運営してきた仮想通貨交換所「QUOINEX」(コインエクスチェンジ)を、9月4日より行ってきたメンテナンスを経て、新サービス「Liquid」へと切り替えた形になる。既存ユーザーは手続き不要で、そのまま新サービスへ移行された。

 Liquidのサービス開始と同時に、公式サイトでは新サービスの機能紹介やQUOINEがLiquidで目指す仮想通貨交換所の将来ビジョンについても明らかにしている。Liquidでは、特に仮想通貨との取引可能な通貨ペアの種類が乏しい「流動性」の問題を解決し、より大きな流動性を確保しながら、「ワールドブック」など投資家に安心して仮想通貨の取引が行えるプラットフォームを提供していくという。

 Liquidサービスのコアとなる「ワールドブック」は、ユーザーが発注したすべての注文を統合した「内部オーダーブック」と、同社とつながる世界各地のパートナー取引所や投資家(ワールドブック・パートナーズ)の注文を集約した「外部集約オーダーブック」から構成されているという。

ワールドブック概要(QUOINEのリリースより引用)

 今回提供されたサービスは、「内部オーダーブック」の提供第1段階として、Bitcoin、Ethereum、Bitcoin Cash、QASHと法定通貨との通貨ペアに限定し、サービス提供を開始している。これまでBTC/JPY、BTC/USDなど通貨ペア毎の板に分かれていたユーザー注文を、リアルタイムで自動的に通貨換算して単一のオーダーブックに統合し、ユーザーが選択した通貨建てでの取引を可能とするという。対応する通貨ペアに関しては徐々に拡大していく予定とのこと。将来的には、仮想通貨間のペアによる取引も可能になるそうだ。「外部集約オーダーブック」については、今後の提供予定となっている。

 また、グローバル版のLiquidにて先行提供中のユーザーの保有する仮想通貨を貸し付ける「レンディング」や、Liquidコミュニティ内で投票などに利用可能な「QASHユーティリティ」については、日本の法規制を遵守した上で、同社の態勢が整い次第、日本でも提供する予定とのこと。

 さらにLiquid公式サイトにて、同社は仮想通貨の世界にとどまらず、総合金融プラットフォームになるべく、2019年末までには銀行免許の取得を目指すことを公言している。