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IDC、世界のブロックチェーン関連市場は2022年に117億ドルへ拡大と予測
日本は意識の高まりがやや遅く世界的な動きを受けた後に増加する見込み
2018年9月6日 09:40
IT専門調査会社のIDC Japan株式会社は9月5日、ブロックチェーン関連市場予測を発表した。ブロックチェーンに関連する支出額は、世界では2018年の15億ドルから2022年には117億ドルに増加し、日本では2018年の49億円から2022年には545億円に増加すると予測。支出額の大きいユースケースとして、クロスボーダー決済、来歴管理、貿易金融/ポストトレード決済などを挙げている。
主要地域別では、最大の市場はアメリカで、次いで西欧、中国、アジア太平洋地域(日本と中国を除く)の順としている。産業分野/セクター別では、銀行における急速な採用により金融セクターが促進を主導し、流通/サービスセクターでは小売・専門サービスの手堅い投資、製造/資源セクターでは組立製造・プロセス製造が投資をけん引すると予測している。
ユースケースは、金融セクターではクロスボーダー決済、貿易金融/ポストトレード決済、コンプライアンス対応、カストディ(有価証券の管理など)/資産管理など多数。流通/サービスと製造/資源セクターでは、資産/商品管理、来歴管理などが挙げられている。2018年の支出予測では、クロスボーダー決済が1億9300万ドル、来歴管理が1億6000万ドル、貿易金融/ポストトレード決済が1億4800万ドルと見込まれており、この3つは2022年においても上位であり続けるとしている。
日本については、すでに高信頼社会で社会基盤の整備も進んでいることから、他国に比べブロックチェーンの必要性に対する意識の高まりはやや遅いと予測している。しかし今後、サプライチェーンへの導入を始めとするグローバルな取り組みの拡大などを受け、日本での投資も急速に増加するだろうとのこと。