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あいおいニッセイ同和損保が独自ブロックチェーンいろはでスマートコントラクト保険の実証実験

CACとソラミツの3社共同でシステムを開発、保険の自動化・ペーパーレス化を検証

 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、株式会社シーエーシー(CAC)、ソラミツ株式会社の3社は11月15日、独自ブロックチェーン「Hyperledger Iroha」(いろは)を利用したスマートコントラクト保険についての実証実験を実施したことを発表した。あいおいニッセイ同和損保の金融・保険分野の知見を中心に、ブロックチェーン応用開発に取り組むCACとHyperledger Irohaを開発するソラミツが、それぞれの知見を持ち寄り、スマートコントラクト保険の枠組みを共同開発し、実証実験を行った。

 本実証実験は、保険契約の執行を自動化するなど、損害保険をスマートコントラクト化することにより現在の損害保険が抱える課題の解決を目指す。Hyperledger Irohaをブロックチェーン基盤として、保険契約の申し込み、引受審査、再保険取引、事故通知、保険金審査・支払機能の大部分を自動化できるようシステムを構築した。保険契約をスマートコントラクトとして取り扱い、各手続きの発生が同時に電子的契約に基づいて自動で執行され、ペーパーレスに、かつ手作業を極力介すことなく取引が完了する手続きモデルを開発したとのこと。

 顧客はスマートフォンだけで保険への加入、保険金請求ができるほか、保険料の支払いや保険金の受取りも自動的に行うことが可能になるという。また、保険契約の完全ペーパーレス化、手作業の極少化が実現することから、結果、保険料を低減させることにもつながるという。

 さらにブロックチェーンを活用した保険のスマートコントラクト化は、友人や特定のグループで保険料を拠出し合いグループ内でリスク等をシェアする「最新の保険形態のひとつ」であるP2P保険や、必要なものに必要なときだけ保険をかけるオンデマンド保険、低価格・低コストで提供されるマイクロインシュアランスへの活用など、顧客に対して新たな付加価値を提供することも可能になるだろうとのこと。