仮想通貨(暗号資産)ニュース

仮想通貨マイニング「Coinhive」が4月にサービス終了

Moneroが1年間で85%暴落するなど経済的に存続できなくなったため

(Image: Shutterstock.com)

 仮想通貨マイニングツール「Coinhive」(コインハイブ)は、3月8日をもってマイニングサービスを終了する。経済的に成り立たなくなったことが背景にあると、Coinhive開発チームが2月26日に公式ブログで明らかにした。3月8日以降はマイニングが停止するが、利用者がマイニング状況などを確認するダッシュボードには4月30日までアクセス可能とのこと。2017年9月中旬頃に公開された同ツールの歴史は、2019年の4月末に幕を下ろすことになる。

 Coinhive開発チームによると、仮想通貨「Monero」(XMR)のハードフォーク後にハッシュレートが50%以上低下したことや、仮想通貨としての価値が1年で85%以上も下落したこと。さらに、Moneroネットワークの第178万8000ブロック(2019年3月9日頃)に予定されているハードフォークとアルゴリズムの変更が、Coinhiveの開発を中止するという結論に至った理由であるとのこと。

 Coinhiveは、自分のウェブサイトに専用のJavaScriptを設置することで、そのウェブサイトを閲覧した人のブラウザ上で仮想通貨「Monero」(XMR)をマイニングさせるサービス。国連機関ユニセフのオーストラリア支部が寄付ページに設置するといった事例もある。しかし、日本においてはCoinhiveの設置者が「不正指令電磁的記録保管の罪」の疑いで検挙や家宅捜索され、進行中の裁判(参考記事)もあることなどから、議論を引き起こしている。