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コインハイブ事件、控訴審の弁護士費用の寄付を募る

被疑者を現金・ビットコイン・モナコインで支援可能

(Image: Shutterstock.com)

 一般社団法人日本ハッカー協会は4月18日、Coinhive事件で一審無罪、検察による控訴中のモロ氏への弁護士費用助成のクラウドファンディングを開始した。モロ氏は第二審において、同協会の弁護士費用助成サービスを利用する。寄付は同協会の銀行口座への振り込み、Bitcoin(BTC)、Monacoin(MONA)が利用可能とのこと。

 Coinhiveは、Webサイトに設置するツール。サイトへアクセスしたユーザーに、仮想通貨のマイニングを行ってもらうことで広告収入の代替とすることが可能だった。2019年3月にサービスを終了している。警察は同ツールを、無断でユーザーにマイニングをさせていることが不正指令電磁的記録(ウイルス)供用や保管などの疑いがあると判断した。2019年3月までに利用者21人が検挙されている。

 この件で罪を問われていた男性はSNS等でモロ(@moro_is)氏と名乗り、これまでの経緯をブログやTwitterにて報告をしていた。本件を巡る裁判の第一審では、横浜地方裁判所が3月27日、モロ氏を無罪とした。罰金10万円を求刑する検察側はこの判決を不服とし、4月10日付けで東京高裁に控訴している。

 今回のクラウドファンディングは、モロ氏が第二審で日本ハッカー協会の提携弁護士から支援を受けるためのもの。氏は第一審で無罪判決を受けた後、控訴された場合に裁判費用が不足する旨をブログ上で報告し、クラウドファンディングを実施する方針を示していた。寄付金の募集にあたって、モロ氏は下記のようにコメントしている。

 『新しい技術を「ユーザーが知らない=意図しない」と解釈するのなら、数えきれないほどの革新的な技術が失われてしまいます。何より、今回のような技術者を萎縮させることが目的とさえ取れるやり方を受け入れることはできません。どうかご助力のほどよろしくお願いいたします。』

 寄付金は日本ハッカー協会の用意した銀行口座、Bitcoinアドレス、Monacoinアドレスに入金する形式。詳細については同協会の発表内に掲載されている。寄付の状況はTwitter上のハッシュタグ#JHA_Coinhiveで随時報告するとのこと。

 なお、モロ氏が第一審で無罪判決を受けるまでの経緯は記事「コインハイブ事件で無罪判決。罪に問われていた男性が胸中をブログで明かす」にてまとめているので、合わせてご確認いただきたい。