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ビットコイン・コアがv0.18.0にアップデート、SegWit採用促進やハードウェアウォレットへの対応

GUIによる複数ウォレットの切り替えのほか、不具合の修正やパフォーマンスの改善も

(Image: Shutterstock.com)

 Bitcoin Core Projectは5月2日、Bitcoin(BTC)の基盤となるノード運用ソフトウェア「Bitcoin Core」バージョン0.18.0をリリースした。主な変更点は、マイニングの効率化を目的とするSegWit(セグウィット)採用の促進や、ハードウェアウォレットへの対応、複数ウォレット利用時のウォレット切り替えをGUI化するなど、セキュリティの改善や操作性の向上ほか、不具合の修正、パフォーマンスの改善が行われた。

 Bitcoin Core Projectは今後、SegWit互換を推奨していくことを決定している。今回のアップデートにより、SegWitルールが指定されていない「getblocktemplate」の呼び出しは失敗するとした。新バージョンでは、呼び出しに失敗をするとSegWitルールを有効にする方法を説明するエラーメッセージを生成する。この仕様の実装は、将来的にマイニングプールよりもマイナーに多くの報酬をもたらすことを目的としている。

 SegWitは、Bitcoinの課題とされるスケーラビリティ問題の解決策の1つとして2017年8月に実装された技術。要約をすると、取引データ内の取引を識別するトランザクションIDからトランザクションに対する署名を削除し、トランザクションから独立した署名領域に署名を行い、トランザクション情報をコンパクトに圧縮することでスケーラビリティ問題を解決するとしている。しかしながら、現在、SegWitの浸透率(採用率)が低いことから、その普及の促進をサポートしていくとした。

 その他のスケーラビリティ解決方法として、joinpsbtsというRPC(remote procedure call:遠隔手続き呼出し)の追加により、複数の部分的に署名されたBitcoin取引を単一の共通取引にリンクすることも可能だという。

 さらに新バージョンは、複数ウォレットに対応する。ユーザーは、ドロップダウンメニューによってウォレットを切り替えることができる。またユーザーは、Hardware Wallet Interaction(HWI)ツールを介し、ハードウェアウォレット(Ledger、Trezor、Digital BitBox、KeepKey、ColdCard)との接続も可能になるという。

 「BitCoin Core」バージョン0.18.0はWindows、Mac、Linux向けソフトウェアがBitcoin Coreの公式サイトから、ソースコードがGitHubのプロジェクトページからダウンロードできる。