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カーナビのアルパイン、イーサリアム活用のシステムログ管理基盤を発表

フリービットと共同開発。分散ストレージ用キー情報をブロックチェーンで連携

「The Log」のシステムイメージ図

フリービット株式会社は7月23日、アルパイン株式会社との業務提携第二弾として、ブロックチェーンを利用して、あらゆるインターネット/IoTインフラにおけるシステム運用情報(ログ)の改ざんリスクに対応する「The Log」の共同開発を発表した。両社は同システムを、自社内のシステム・サービスにおける運用情報の保管に活用していくという。

「The Log」は、データ自体は分散型のファイルシステムへ格納し、データ参照に必要なキー情報のみをEthereumのブロックチェーンに連携する仕組みを採用する。最小限のコストで高いセキュリティを担保することが可能な、オフチェーン向けのログ保管プラットフォームだという。データの暗号化と鍵の管理には、米国連邦情報処理規格のFIPS Level3に準拠したHSM(ハードウェアセキュリティモジュール)を用いて厳密な管理を実現しているとのこと。

アルパインは、アルプスアルパイン株式会社の子会社。カーナビをはじめとしたカーエレクトロニクス製品の開発・製造・販売を行っている。2019年1月にフリービットと業務提携を発表。提携後第1弾としてEthereumを活用し、車の鍵を電子化・管理するプラットフォーム「Car key Platform」を発表していた。

両社は今後、今回発表した耐改ざん性のデータベースと、先に発表済みのデジタルキーの応用を検討していく。「The Log」では、システム運用情報以外の重要データの保管や機械学習との組み合わせなど、より多くの社会インフラに必要な様々な基盤の研究開発を進めるという。「Car key Platform」については、カーシェア・レンタカー向けのプラットフォーム開発や、住宅向けの鍵への応用など、様々な可能性を引き続き検証していくとのこと。