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フィリピン初、大手銀行がステーブルコイン発行。口座を持たない人や出稼ぎ労働者の利用視野

ペソ連動の仮想通貨PHXはユニオンバンクが発行し、同国内の地銀3行で利用可能

(Image: imwaltersy / Shutterstock.com)

フィリピンの運輸・発電コングロマリットAboitiz(アボイティス)グループの傘下にあるユニオンバンク(UnionBank)はこのほど、フィリピンペソに連動したステーブルコインPHXを発行し、最初の取引を完了した。フィリピンで銀行が仮想通貨を発行するのは初めて。

地元メディアPhilippine Starによると、ユニオンバンクと提携する3つの地方銀行の口座保有者がステーブルコインPHXを利用し、振り込みや国内送金、償還取引を行った。

ステーブルコインPHXは、大手のユニオンバンクと農村の地方銀行を結ぶプラットフォーム「i2i」上で取引された。PHXは銀行の保証を受けており、ペソと連動しているため価格のボラティリティも最小限に抑えられている。

ユーザーはユニオンバンクの口座からPHXを購入できるほか、PHXを口座に入金したりペソにも交換できる。また、ユニオンバンクは、ステーブルコインを外部のプラットフォームやウォレットでも利用できるよう設計しており、将来的な海外展開を視野に入れる。

フィリピンには銀行口座を持たない人や出稼ぎで外貨を稼ぎ、母国の家族に送金する人々が多い。安全、迅速かつ低コストの送金需要は高く、ユニオンバンクもこれらの需要を取り込むために積極的にブロックチェーン技術を導入している。

6月下旬にはブロックチェーン技術を活用し、シンガポールからフィリピンに国際送金を行った。その時は法定通貨をトークン化し、シンガポールのOCBC銀行からフィリピンの地方銀行であるCantilan(カンティラン)銀行の口座保有者へi2iを通じて送金が行われた。