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VanEck社とSolidX社がSEC承認不要のビットコインETF発売を発表

機関投資家のみに販売

(Image: Shutterstock.com)

米証券取引委員会(SEC)にBitcoin投資信託(ETF)の申請をしている米資産運用会社のヴァンエック(VanEck)とソリッドX(SolidX)が9月3日(米東部時間)、SECの承認を経ずに発売できる”限定的な”Bitcoin(ビットコイン)ETFを機関投資家向けに販売すると発表した。

発表によると、1933年証券法規則144Aにのっとり、BitcoinETFを銀行やヘッジファンド、ブローカーなど適格機関投資家向けに売り出す。個人投資家には販売しない。

同規則は適格機関投資家に販売を限定するなど、一定の条件を満たした商品に対し、SECの登録を免除するもの。公開市場の規制を回避しつつ、資金を調達する手段となっている。

ヴァンエックらは2019年1月、SECにBitcoinETFの上場を申請したが、SECは3度にわたって承認判断を延期した。判断の最終期限が10月18日に迫る中、同社はSECの承認不要な形での発売を選択した。発表では「SECに承認された場合、商品を購入した機関投資家は、公開市場で売りに出す恩恵を受けられる」とコメントした。

SECは、これまでに申請されたETFのいずれも承認していない。その理由として仮想通貨取引における「詐欺的で操作的な行為および慣行」に対する懸念を挙げている。


    BitcoinETFの申請を巡るこれまでの流れ
  • 2019年1月:ヴァンエックとソリッドX、ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management)がBitcoinETFの発売をSECに申請。
  • 3月:SECが2つの商品の承認判断を5月に延期すると発表。
  • 5月:SECが2つの商品の承認判断を8月に再延期すると発表。
  • 6月:ウィルシャー・フェニックス(Wilshire Phoenix)がBitcoinETFの発売をSECに申請。
  • 8月:SECが3つの商品の承認判断を10月から11月に延期すると発表。ウィルシャー・フェニックスの次回の審査期限は9月29日で、さらに150日の延長が可能。ヴァンエックの審査期限は10月18日、ビットワイズが10月13日となっており、これ以上の延期はできない。