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デジタルガレージらの研究組織DG Lab、仮想通貨決済のBTCPayサーバーを支援

TwitterジャックCEOのビットコイン開発チームに続く2例目の寄付

(Image: Jarretera / Shutterstock.com)

デジタルガレージの研究開発組織DG Labは9月17日、仮想通貨の支払い処理システムを開発するプロジェクト「BTCPayサーバー」(BTCPay Server)に寄付を行うことを発表した。同プロジェクトを主導するBTCPay財団(BTCPay Foundation)が寄付金を受け取る。財団は当初から、Bitcoin関連の開発支援を非営利で行っている。DG Labはその活動に賛同し、支援を実施するとしている。

DG Labの発表に先駆け9月15日、Twitter・CEOのジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏が率いるBitcoin開発チームSquare CryptoもBTCPay財団への10万ドルの寄付を発表している(参考資料)。DG Labの寄付は、Square Cryptoに続く2例目になるという。

BTCPayサーバーは、オープンソースで開発される支払い処理システム。Bitcoinやアルトコインでの支払いを、手数料や仲介者の関与なしで実現する。自己ホスト型の決済用サーバーとして運用でき、外部の管理者を必要としない。また、Bitcoinで少額決済を実現するセカンドレイヤー技術「ライトニングネットワーク」にも対応している。

DG Labは、デジタルガレージとカカクコム、KDDI、クレディセゾンが共同運営する研究開発組織。多様な企業や組織と連携したオープンイノベーション方式で研究開発を進めている。DL Labには、Bitcoinのコア開発者で、BTCPayの中核的な開発者であるニコラス・ドリエル(Nicolas Dorier)氏も在籍している。

BTCPay財団は9月16日に、ラトビア・リガで「BTCPay Day」と題したオフラインイベントを開催した。同イベントでドリエル氏は、DG LabがBitcoinのフルノードとBTCPayサーバーをプリインストールした筐体型端末「Hack0」を開発していることを明らかにした。

同イベントの模様を報告したDG Labの桑原一郎氏によると、Hack0を用いることで、専門的な知識がなくとも、Bitcoinとライトニングネットワークのノードを運用することが可能になるという。

福岡に拠点を置くブロックチェーン開発会社Nayutaも、BTCPayサーバーを活用している。同社は実店舗で行った実証実験において、ライトニングネットワークを用いた決済システムにBTCPayサーバーを導入した。また、現在テスト中の非カストディ型ウォレット「Nayuta Wallet」においてもBTCPayサーバーに対応するという。