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イーサリアム、日間ガス使用量の最高値を連日更新。うち20%はTether
トランザクション基準では全体の4分の1がステーブルコインTetherの取引
2019年9月19日 06:00
Ethereumは日間の総ガス使用量の過去最高値を、9月16日から17日にかけて2日連続で更新した。更新は2019年5月29日以来のこと。ブロックチェーンの分析を行う調査会社Glassnodeは16日のガス使用量を観測し、その背景にEthereum上で発行されるステーブルコインTetherが関係していると分析した。同社の調査によると、16日のガス使用量のうち20%はTetherの取引によるものだったという。
Glassnodeはさらに、Ethereum上のトランザクションについても分析を行った。過去1週間のトランザクションのうち、約4分の1がTetherの取引だったと報告した。Tetherの取引量は6月時点では1%に満たなかったが、数か月のうちに急増しているとのこと。
2/ Transaction activity paints a similar picture.
— glassnode (@glassnode)September 16, 2019
More than 25% of transactions were used to move#Tetherlast week, up from less than 1% in June.
While$ETHtransfers are at around 30%, smart contract interactions make up ~45% of recent transaction counts (many in#DeFi).pic.twitter.com/EByTbOupry
Ethereum上でのTetherの取引の急増は、Tether側のプラットフォームの切り替えがその背景にある。Tetherは当初、Bitcoinの拡張レイヤーであるOmniレイヤーで発行するよう設計された。2018年1月から、Ethereumの標準的なトークン規格であるERC-20に対応している。
Tetherの保有額で上位にある大手仮想通貨交換所らは、2019年初頭からTetherの取り扱いをEthereumベースへ移行あるいは対応を開始している。狙いは取引手数料の削減。BitcoinよりもEthereumの方が、明確に手数料は安い。7月時点で、Tether USD(USDT)の保有額最大の仮想通貨交換所BinanceがEthereumベースへ完全移行し、次点のHuobiも2月に対応済みだ。8月にBittrexも移行と手数料の引き下げを行った。
ステーブルコインTetherを開発するTether社は、9月10日に新たにオフショア人民元にペッグするTetherCNH(CNHT)を発表した。CNHTは同社がこれまでに発行したUSDTやユーロにペッグするTetherEUR(EURT)とは異なり、EthereumのERC-20規格にのみ対応する。CNHTはBitfinexが取り扱いを発表している。現在はまだ流通していないが、今後さらにEthereumのネットワーク上で、文字通り幅を利かせる存在となるだろう。