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「実用的なブロックチェーン」は2020年注目トレンドの1つ

ガートナーが「戦略的テクノロジ・トレンド」のトップ10を発表

(Image: Shutterstock.com)

ガートナージャパンは11月13日、2020年の「戦略的テクノロジ・トレンド」のトップ10を発表した。注目すべきトレンドの1つに「実用的なブロックチェーン」が含まれる。ガートナーのブライアン・バーク(Brian Burke)氏は、「技術的課題はあるが、売上の創出につながる可能性がある」とし、積極的に採用する予定がない場合でもブロックチェーンの検討を始めるべきだと述べた。

ガートナーが定義する「戦略的テクノロジ・トレンド」は、幅広い利用やより大きなインパクトをもたらす状態にあり、大きな破壊的可能性を持つようになった技術や、今後5年間で重要な転換点に達すると目されるトレンドなどを指すという。

ブロックチェーンに関しては、信頼の構築・透明性・価値交換といった特徴により、各種の業界を再構築する見込みがあるという。また、コストの削減や決済時間の短縮、キャッシュフローの改善については「可能性がある」と評された。

単独での革新性はもちろん、他のトレンドとの親和性も高い。「透明性とトレーサビリティ」「自律的なモノ」といったトレンドも同じくトップ10に挙げられているが、こういった分野の基盤としてブロックチェーンを採用するケースも考えられる。

たとえばサプライチェーンでは、食品を追跡して汚染源を特定に役立てたり、工業製品の生産ラインで個々のパーツを追跡し、リコールの際に役立てたりといったケースで有効だ。

AIを活用して物理デバイスを自律運用する場合には、ロボットの間でネットワークを介した連携が必要となるだろう。ブロックチェーンを用いればロボットの作業をトークンとして価値化し、その交換が可能となる。「自律的なモノ」をビジネス化する実用的な基盤になりうるという見方もある。