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米リップルとタイ最古の商業銀行、海外送金アプリで連携

訪タイで自国のアプリを用いた越境QR決済も利用可能

(Image: Shutterstock.com)

米リップルは1月8日、RippleNetに加盟するタイのサイアム商業銀行(Siam Commercial Bank)が2019年12月から提供中の送金アプリ「SCB Easy」において、リップルの技術で低手数料・高速の海外送金を実現していることを明らかにした。また、両社はQR決済でも連携し、国をまたいだ少額決済にも対応。現地のアプリを用いずにQR決済が利用可能だという。

今回の発表は、2019年11月にシンガポールで開催したカンファレンス「Swell 2019」での講演を元としている。同イベントでのデモンストレーションでは、SCB Easyを用いた送金は40秒以内に受け取りが完了したとのこと。なお、仮想通貨XRPを用いた高速送金技術「ODL」(On-demand Liquidity)は今回の連携において言及がなく、採用していないようだ。

サイアム商業銀行とリップルは、EMVCo社によるグローバルQRコード決済でも連携しているという。QRコード決済は東南アジアではすでに一般的だが、基本的には各国内での運用だ。同行では、国をまたいでの送金と少額決済のサービスを提供している。タイを訪れる際、同行のサービスを利用すれば、現地のアプリを導入することなく母国のアプリを利用してQR決済ができるという。

サイアム商業銀行は1907年に設立され、110年を超えるタイで最も長い歴史を持つ銀行だ。略称としてSCBとも呼ばれる。日経グループのNikkei Asian Reviewの企業情報によると、資産規模は同国の金融機関で第3位に位置する。