仮想通貨(暗号資産)ニュース

HSM対応の強固な事業者向け仮想通貨ウォレットがついに登場

ハードウェアウォレットに秘密鍵管理の専用機器を増設=フレセッツ

フレセッツは1月10日、同社が事業者向けに提供する暗号資産ウォレット管理システム「フレセッツEWMシステム」のアップデートの実施を発表した。秘密鍵を、新たにHSM(ハードウェアセキュリティモジュール)で管理することができるようになる。同社のEWMシステムを採用する仮想通貨交換所などの事業者は、HSMの対応により、より強固なセキュリティで秘密鍵の管理が可能になる。

フレセッツEWM(Enterprise Wallet Manager)システムは、事業者向けの暗号資産(仮想通貨)管理システム。顧客らから預かる数十万規模のウォレットアドレス(秘密鍵・公開鍵)と数百億円規模の仮想通貨を保管することができる。アップデートの実施により、より安全なHSMにて秘密鍵の保管が可能になる。

金融機関の秘密鍵管理において、HSMの利用は必須のコンプライアンス要件となっている。HSMは、いうなれば金庫のようなもの。ハードウェア(あるいはワンチップデバイス)金庫にて秘密鍵を保管する方法だ。ネットワークを介した攻撃や物理的な攻撃からも秘密鍵やデータを守ることができる。しかし、仮想通貨業界では、HSMに対応したウォレットは少ないという。

フレセッツEWMシステムは、一般的なハードウェアウォレットにくわえて、業務レベルで実用可能なHSMにもいち早く対応する。同社は、ICカード市場で世界最大のシェアを占めるタレス社の協力のもと、HSM対応を実現した。