仮想通貨(暗号資産)ニュース

フレセッツが次世代暗号技術を研究するMPCアライアンスに加盟

中国アリババらも参加する秘匿計算プロトコル研究に合流

(Image: Shutterstock.com)

仮想通貨交換所など事業者向けにウォレット管理システムを提供するフレセッツは1月21日、日本企業として初めてMPCアライアンスに加盟したことを発表した。MPCアライアンスには、イスラエルのセキュリティ企業Unbound Techや中国のアリババグループなどアカデミックな先進技術を研究開発する企業が参加している。

MPCアライアンスは、MPC(Multi-Party Computation)の研究と普及を目的に活動をする。フレセッツはMPCアライアンスでの活動を通じて得た知見を、主要製品やその他の研究開発に活かし、デジタル資産を自由に取引できる社会インフラの実現に向けて邁進することを明らかにした。

MPCとは、別称セキュアマルチパーティ計算、秘匿計算、秘密計算などと呼ばれる多人数の参加者で行う秘匿計算プロトコルの総称。MPCは暗号化のサブフィールドであり、入力をプライベートに保ちながら、入力に対する関数を共同で計算するメソッドを作成することを目的とした暗号学的な手法となる。

わかりやすくいうと、データを暗号化したまま計算できる技術で、計算結果以外は誰にも見えないデータ運用となる。重要な秘匿データのために公開・流通できなかったデータの新しい統合分析を可能にする。

MPCの特性を利用することで、競合する企業間でデータの共有を可能にする。たとえば医療機関において、病歴など機微な個人情報を収集して研究に活用するといった高い秘匿性が求められるケースでも、MPCにより柔軟にデータ活用が可能になる。