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TRONに買収されたSteemit。コミュニティの一部はハードフォークを選択

新たな分散型SNS「Hive」は3月21日ローンチ

(Image: Shutterstock.com)

分散型SNS「Steemit」の利用者コミュニティの一部は3月18日、同サービスの基盤となるブロックチェーンSteemをハードフォークし、新たなブロックチェーンHiveを運営していくことを発表した。2月にSteemit運営会社がTRONと提携したことで、同SNSの分散性が損なわれることを危惧したコミュニティ主導での分岐となる。

2月の買収以降、SteemitコミュニティではTRONのCEOによる仮想通貨STEEMの大量保有が懸念されてきた。Steemでは、仮想通貨STEEMの保有量がブロック生成に影響を与えるDPoSというコンセンサスアルゴリズムを採用しているからだ。一人の大量保有者の存在は、ブロックチェーンの運用に大きすぎる影響を与えてしまう可能性があり、中央集権化が進む恐れがあった。

Steemitコミュニティの一部は、TRONの影響を取り除くためSteemのハードフォークを決定した。日本時間21日0時より、Steemから分岐した新たなブロックチェーンHiveの提供を開始するという。分岐時点で、Steem上でユーザーが保有している仮想通貨STEEM、Steem Power、SBDといったSNSアカウントの状態などはHive上へ自動的にコピーされる。

Hiveは引き続きオープンソースで開発が進められる予定で、現在30人以上の開発者が携わっているとのこと。SNSとしてのHiveとSteemitは完全に独立したものとなり、それぞれへの投稿は当然別々のものとして扱われる。