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イーサリアム活用のハクスラRPG「Forgotten Artifacts」プレα版を配信中
ゲーム内アイテムはERC-1155トークン。Enjinの開発基盤を採用
2020年3月6日 06:00
Codebit LabsはWindows、Mac向けに「Forgotten Artifacts」と題したブロックチェーンゲームを開発中で、プレアルファ版を配信している。同作は、クオータービューでランダム生成のダンジョンを探索、強敵と戦いながらレアアイテムを収集し、キャラクターを強化していくハック&スラッシュタイプのアクションRPG。ブロックチェーンゲーム基盤のEnjinを採用しており、ゲーム内アイテムはEthereumのERC-1155規格でトークン化されている。
「Forgotten Artifacts」プレアルファ版は、公式サイトからダウンロードできる。クライアントのダウンロード時にアカウントの作成が必要となるが、その際Enjin用のウォレットアプリ「Enjin Wallet」とのひも付けを行う。ウォレットとゲーム内のインベントリが連動する仕組みだ。
ハック&スラッシュ系の作品で度々問題となるのが、アイテムを複製するDUPEと呼ばれる不正行為だ。不正に複製したアイテムをほかのプレイヤーに売りつけることで利益を得るといった行為が、このジャンルのあらゆるタイトルで繰り返されてきた。
「Forgotten Artifacts」では、ダンジョンで得られるアイテムはEnjinを通じて代替不可トークン(NFT)として発行されたものになる。Ethereumのブロックチェーンで管理されるため複製することは不可能だ。また、ゲーム外で完結するゲーム内アイテムのユーザー間取引や、Enjinの基盤を活用する他のゲームへアイテムを持ち込むことが可能だ。トークンの仕様は、Enjinにて新たに採用されたERC-1155規格。1回のコントラクトでまとめて取引ができるゲームに最適化されたトークンとなる。
昨今、国内外でブロックチェーンゲームのリリースが活発になっている。だが、その多くはスマートフォン向けに最適化されたソーシャルゲーム様式のものが大半だ。一方、同作はブロックチェーンネイティブでありながら、Unityエンジンを用いてPC向けの3Dゲームとして開発が進められている。現在はプレアルファ版であり未完成の部分が目立つが、順調に開発が進めば本格的なブロックチェーンゲームとなるのではないだろうか。
ブロックチェーンゲーム向けの開発・流通プラットフォームを提供するEnjinは、UbisoftやAMDが加盟するBlockchain Game Allianceの一員。Enjinのエコシステムでは、「Forgotten Artifacts」のほかにも複数のブロックチェーンゲームが開発中だ。