イベントレポート
ブロックチェーン決済がスマホで簡単に楽しめるゲームを「日経 xTECH EXPO」で体験
BCCCブースで仮想ポイントを貯めてノベルティグッズと交換できる
2018年10月17日 20:39
東京ビッグサイトにて10月17日から19日までの3日間、これからのビジネスに応用できる新しい技術が集まる展示会「日経 xTECH EXPO 2018」が開催されている。今回は、本イベント内の「FinTech & ブロックチェーン 2018」コーナーにて出展中の一般社団法人ブロックチェーン推進協会(以下、BCCC)のブースを取材した。
ブロックチェーンの具体的な用途や可能性への理解を深めることを目的に、ブロックチェーン決済体験ができるゲームがブース内に展示されている。実際にゲームに触って独自の仮想ポイントを貯めていき、ポイントをノベルティグッズと交換するまでの流れを体験レポートとしてお届けする。
ブロックチェーン決済体験は、手持ちのスマートフォンを使って参加する。ブース内に設置されているPC画面のQRコードを読み込むとWebブラウザー上にゲームが起動し、名前を入力するとすぐに参加者の仮想ポイントウォレットが作成された。
ゲーム内のメニューは「アカウント情報」「コイン取得」「コイン送付」「取引履歴」「グッズ取得」「フレンド登録」の6つ。「アカウント情報」を選択すると、作成されたウォレットのアドレスとQRコードが表示される。
「コイン取得」では、BCCCコインという独自の仮想ポイントを稼ぐことができる。ゲームではスマートフォンの加速度センサーを利用し、「コイン取得」画面が表示されているときにスマートフォンを振ると「プレポイント」と表示されたメーターが貯まる。貯まりきると100ASGが取得されるという仕組みだ(「ASG」はBCCCコインの単位)。
BCCCコインが一定ポイント貯まると「グッズ取得」からノベルティが選択できるようになるので、ちょうど100ASGの「メタルボールペン」を購入することに。
「購入」ボタンを押すと100ASGが支払われ、ボタンが「情報表示」に変化した。「情報表示」をタップして表示されるQRコードをブース内の担当者に見せると、担当者は管理者用のスマートフォンでQRコードを読み込み、その場で購入処理の決済が行われる。
無事、ノベルティをゲット。BCCCロゴ入りの「ちょっと高そう!?」なボールペンをもらうことができた。
また、稼いだBCCCコインはグッズに交換するだけでなく、フレンドに送ることも可能だ。「フレンド登録」のメニューを選ぶとゲームの画面内にカメラが起動する。カメラで登録したいフレンドの「アカウント情報」に表示されるQRコード(ウォレットのアドレス情報)を読み込むことで送金可能となる。
ただし、この段階ではBCCCコインは送金しか行えず、フレンドから返してもらうことはできない。フレンドからお金を振り込む先の銀行口座番号を教えてもらっただけ、というイメージだ。フレンドからBCCCコインを送ってもらうには、フレンドにも自分のウォレットのQRコードを読み込んでもらい、改めて登録してもらう必要がある。
なお、フレンドへのBCCCコインの送金は、間にシステム管理者などを介すことなく、自分とフレンドとの一対一で完結するのも特徴だ。BCCCコインのやり取りを、中央集権型ではなく分散型で行っているというブロックチェーン特有の仕組みも、このゲームでは表現されている。
開発を担当されたBCCC技術応用部会長の森一弥氏いわく、今回のゲームはブロックチェーンへの理解を深めるために実際に触れるものを想定して作ったものだが、具体的な実用化の例はさまざま考えられるとのこと。例えばお店のポイントシステムへの応用もその1つで、1つの商店街においてゲームとしては同一のものを提供しつつ、使用する仮想ポイントは店舗ごとにそれぞれ独自のものを設定することも可能であるという。
また、仮想ポイントを稼ぐ仕組みも、今回はどのスマートフォンにも多く搭載されている加速度センサーを使ったものにしたが、特定のセンサーにこだわらず、例えばイベント展示会場において、訪れたブースに応じて仮想ポイントが取得できるような仕組みに変え、ユーザーに各ブースを巡回させる目的で使うというスタンプラリーのようなゲームの利用方法も提示された。