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歩行分析をブロックチェーンに記録し、病気の早期発見や行動改善を促す実証実験

OKIとZBBの「Yume Coin」とnnfの「ORPHE TRACK」を組み合わせた仕組み

 沖電気工業株式会社(以下、OKI)、ZEROBILLBANK JAPAN株式会社(以下、ZBB)、株式会社no new folk studio(以下、nnf)の3社は7月26日、歩行分析から認知症の予防や未病につなげる仕組みを共同開発したことを発表した。OKIとZBB共同開発のブロックチェーン技術を活用したインセンティブ・ポイント「Yume Coin」と、nnf開発の各種センサー、無線機能搭載のスマートフットウェアを活用する「ORPHE TRACK(オルフェ・トラック)」を組み合わせ、歩行異常から病気の早期発見、未病・予防に効果的な行動促進などへの応用を目指す。

 OKIは、SDGs(持続可能な開発目標)の社会課題の解決を目標に、医療・介護の新事業を検討している。そのプロジェクトの一環として、OKI、ZBB、ベネフィット・ワンで「Yume Coin」を共同開発した。健康の推進や改善に向けた行動をすると、奨励ポイントとしてYume Coinを付与する仕組みで、貯まったYume Coinを商品と交換できるインセンティブ・ポイントプログラムを、6月より実証実験中だ。

 今回のnnfとの取り組みでは、nnfが開発するスマートフットウェア「Orphe」およびプラットフォーム「ORPHE TRACK」と、Yume Coinを連携させる。「Orphe」は、加速度センサー、角速度センサー、無線通信機能により、歩幅や歩行速度、移動距離、足の着地角度、持ち上げた足の運び方などを3次元的に分析することができる。

 歩行分析により、糖尿病や認知症の特徴といわれる小さい歩幅で足を持ち上げずに歩く兆候の発見で、病気の早期発見が可能だという。また、正しい歩行姿勢や早歩きなどを一定時間続けた行動に対し、褒美として「Yume Coin」を付与することで、未病・予防に効果的な行動促進を推進していく。

 8月から一般の協力による実証実験を進め、認知症など発症前の各ステージにおける歩行の特徴を詳細に分析し、効果の確認と予防や未病に役立てる仕組みの応用を検討するという。また、ブロックチェーン技術を活用し、歩行以外のさまざまな健康に関する個人データをセキュアに管理しながら、多様なデータと歩行分析を結びつけることで、病気の早期発見や行動促進の精度を高めていくとのこと。