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Bitcoin誕生から10周年、bitFlyerが仮想通貨の軌跡を描いた年表を公開

国境を越え広がる仮想通貨経済と10年を経て動き続けるブロックチェーン

 仮想通貨交換所「bitFlyer」を運営する株式会社bitFlyerは1月4日、Bitcoin(BTC)の最初のブロック生成から10周年を記念して、仮想通貨が歩んだ10年間の軌跡を描いたインフォグラフィックを公開した。

bitFlyer公式サイトより引用

 2009年に稼働を始めたBitcoin(BTC)ブロックチェーンは、翌2010年5月22日に初めての決済利用が行われる。この日はイギリス人プログラマーのLaszlo Hanyecz(ラズロー・ヘニエイツ)氏によって、初めて1万BTCで2枚のピザが購入された記念日として、「Bitcoinピザの日」などと呼ばれることとなった。

 こうしてインフォグラフィックをもとに10年間を振り返ると、これまで、さまざまな用途に向けて多数の仮想通貨が誕生してきた。例えばLitecoin(LTC)は2011年に誕生したBitcoin(BTC)の派生通貨だが、マイニングアルゴリズムの変更等によって、より早い取引が可能なプラットフォームを目指している。2015年には発展的な決済を実現するスマートコントラクト機能を実装したEthereum(ETH)が登場した。2017年には、Bitcoin(BTC)のブロックサイズ変更等に伴うハードフォークにより、Bitcoin Cash(BCH)が誕生している。

 今日ではさまざまな仮想通貨が各交換所でやりとりされているが、2014年に発生したマウントゴックス社のBitcoin(BTC)盗難や2018年に発生したコインチェック社のNEM(XEM)盗難といった事件は今も記憶に新しい。マイナスの側面が強調される一方、国内では2017年の「改正資金決済法」の施行をはじめとした法整備が着々と進められ、仮想通貨を安心して利用できるような環境に向けて各省庁・団体が努力を続けている。

 Bitcoin(BTC)は誕生以来、オープンソースプロジェクトとして世界中のエンジニアによってさまざまな改善が行われてきた。代表的なものでは先述の2017年に発生したBitcoin Cash(BCH)がハードフォークの際にブロックサイズを変更したことなどが挙げられる。Bitcoin(BTC)はSegwitを実装しブロックサイズはそのままに、データを圧縮する方法を採用している。2018年にはBitcoin(BTC)のブロックチェーン上で2者間の高速決済等を実現するライトニングネットワークの開発が進められ、現在も実用化に向けた取り組みが各所で行われている。

 仮想通貨10年間の歴史を改めてひもとくと、爆発的な市場規模の拡大や技術的革新の数々を垣間見ることができる。10年間の技術的成熟をベースに実用化の年とも期待される2019年には、さらなる安全性の向上と利用場面の拡大を期待したいところだ。