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SWIFT gpi、XRPを国際決済通貨に採用した米R3社Corda Settlerと連携する実証実験

将来的には分散型台帳技術以外の取引プラットフォームもサポート予定

(Image: Shutterstock)

 国際銀行間通信協会(以下、SWIFT)とR3 HoldCo LLC(以下、米R3社)は1月30日、既存の国際決済システムとブロックチェーン技術を組み合わせ、安全で信頼性の高い決済を実現する「gpi Link」の実証実験を実施すると発表した。実証実験では、米R3社の分散型台帳プラットフォーム「Corda」と、仮想通貨XRPを採用する米R3社の国際決済アプリ「Corda Settler」を利用するが、将来的には別の分散型台帳技術、分散型台帳技術以外の取引プラットフォームもサポートする予定とのこと。

 「gpi Link」は、国際決済システム革新プロジェクト「SWIFT gpi」に参加する銀行を複数の取引プラットフォームとシームレスに接続するという、SWIFTの新たな取り組みとなる。今回の実証実験では、米R3社の分散型台帳プラットフォーム「Corda」の参加企業が「gpi Link」を利用し、銀行からの支払いの承認、送金経路すべての追跡、支払人の認証と信用確認が可能になるとのこと。

 国際銀行間通信協会(SWIFT)は、ベルギーに本社を構え、200を超える国と地域における1万1000以上の銀行、証券会社、市場インフラ、事業法人をつなぐ国際的な協同組合。資金を保有せず、顧客の口座を管理しないが、「金融メッセージを確実に交換する方法を提供する」ことをミッションとし、国内外の金融取引に加え、世界中の貿易と商取引を支えているという。

 SWIFTが2017年に開始した国際決済システム革新プロジェクト「SWIFT gpi」は、国際送金の即時(同日)着金、手数料の透明性、送金の最終段階までの追跡可能性、送金情報を最後まで保持できることが特長。2018年5月の段階で、世界の上位50行のうち49行が採用している。

 なお、米R3社の「Corda Settler」は、同社の開発する分散型台帳プラットフォーム「Corda」上で動作し、初期の決済通貨として仮想通貨XRPを採用する。同社によると、将来的には世界中のあらゆる通貨に対応した決済システムを目指しているとのこと。