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JPモルガン、ステーブルコイン活用の機関投資家向け高速送金システムで送金テストに成功

「JPMコイン」はEthereumベースのプライベートブロックチェーンQuorumを利用

JPMコインを用いた取引プロセスの概略図(プレスリリースより引用)

 米国ニューヨーク州に本拠を置く大手銀行のJPモルガンは2月14日(現地時間)、同社開発のステーブルコイン「JPMコイン」による、機関口座間での送金テストに成功したことを発表した。同行はステーブルコインを自主発行して送金テストの成功に至ったのは大手銀行として世界初とし、取り組みに関してQ&A形式で情報を公開している。

 JPMコインは、同行開発のブロックチェーン技術「Quorum」上で発行される米ドル担保のステーブルコインとなる。個人投資家等から集めた巨額な資金の投資・運用をする機関投資家向けに、企業間の資金移動をより高速で行うことを目的に設計されているという。

 JPモルガンの開発するJPMコインは、同じく同行開発のEthereumをベースとしたプライベート型ブロックチェーン技術Quorum上で運用される。1JPMコインは常に1米ドルの価値を持つことを同行が保証するステーブルコインとなる。ちなみにJPモルガンは、JPMコインについてはデジタル通貨と呼び、仮想通貨という表現はしていない。利用は機関投資家に限定され、機関口座間での送金の高速化とコストの低下を実現するという。

 リリース内でJPMコインを用いた取引プロセスが概略的に説明された。まず入金された米ドルをJPMコインに変換し、JPMコインを用いてブロックチェーン上で金銭の移動や支払いを実施する。その後、JPMコインを米ドルに再変換して口座に戻すという仕組みになるとのこと。

 JPモルガンは2018年9月に、同じくQuorumを利用するプロジェクトとして、銀行間ネットワーク「Interbank Information Network」(IIN)を発表していた。IINはプライベート型ブロックチェーンであるQuorumに参加する銀行間で、決済に必要な情報を共有することを目的としている。今回発表したJPMコインは同じくQuorumを利用するものの、価値の移転を目的としているため、IINとは互いに影響することはないとしている。

 JPモルガンは現在、JPMコインのプロトタイプを用いて少数の同行機関投資家間でテストを実施中としている。2019年後半にはより広範なテストを実施するとのこと。また、今後の展開として、エンドユーザーが直接利用する機会はないものの、機関投資家がコストの削減や効率の向上といったメリットを受けるため、間接的にはエンドユーザーにもメリットがあるとした。将来的には、米ドル以外の法定通貨とのペッグや、その他のブロックチェーンに対応することも視野に入れているという。