ソニー・富士通・富士通総研、ブロックチェーンで外国人留学生の学習履歴や成績を記録

　株式会社ソニー・グローバルエデュケーションと富士通株式会社、株式会社富士通総研は2月27日、外国人留学生向け教育機関のヒューマンアカデミー株式会社の協力のもと、ブロックチェーン技術による学生の受講履歴や成績データ管理の有用性を確認する実証実験の開始を発表した。実際に来日前の留学希望者に、富士通のデジタルラーニングプラットフォームを使って日本語学習講座を受講してもらい、学習履歴や成績をブロックチェーンにて管理する実証実験を行うという。

　本実証実験では、富士通のデジタルラーニングプラットフォーム「Fisdom」（フィズダム）にて株式会社エドベックが開講する「日本語検定対策講座（にほんごdojo）」を、来日前の外国人留学希望者が実際に受講する。成績等を含めた受講者ごとの学習履歴情報を証明書としてブロックチェーン上へ改ざん不可能なデータとして保存し、管理するとしている。教育機関は、留学希望者から提出される学習証明書の真偽をブロックチェーンにて照合可能になる。留学希望学生の語学能力を正確に把握した上で、より効果的な学びの支援を行うことができるとしている。

　3社の役割は、ソニー・グローバルエデュケーションが富士通のブロックチェーン技術を活用し、信頼性の高い証明書発行と検証の機能を提供する。富士通は、ブロックチェーンクラウドサービスをソニー・グローバルエデュケーションに提供するとともにデジタルラーニングプラットフォームを教育機関へ提供する。また、富士通総研が教育機関に対するニーズ調査や社会実装に向けたビジネスモデルを提案していく。3社は今後、学習ログや成績情報を多角的に解析することで、学習姿勢やプロセスを評価可能になるシステムの取り組みについても検討をしたいとしている。