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イーサリアムのハードフォークを伴うコンスタンティノープル・アップデート適用完了

ブロック生成時間の安定には数日かかる見通し

(Image: Shutterstock.com)

 日本時間3月1日4時50分頃、Ethereum(ETH)のハードフォークを伴う大型アップデート「コンスタンティノープル」(Constantinople)および「サンクトペテルブルク」(St.Petersburg)が適用された。記事執筆時点までにおよそ1000ブロックが新仕様の下で生成された。ネットワークの問題などは報告されていない。ブロック生成難易度の調整を実施しているため、ブロック生成時間には乱れが見られるが、数日中に安定するだろう。

第728万ブロック周辺のブロック生成状況(etherscan.ioより引用)

 コンスタンティノープルの適用項目には、EIP-1234というディフィカルティボム(ブロック生成難易度の上昇アルゴリズム)の延期とブロック生成報酬の引き下げが含まれている。アップデート周辺のブロック生成状況を確認すると、報酬の引き下げが見られ、コンスタンティノープルが適用されていることが分かる。

 ブロック生成難易度は現時点でピーク時の77%程度に調整されている。これにより、ブロック生成時間は16秒程度となった。Ethereumにおける過去のブロック生成難易度調整を顧みると、ブロック生成時間が安定するまでに数日を要する。今回も、本稿の執筆中にブロック生成時間が劇的に変動しているため、安定するのは週明け頃になると思われる。

Ethereumブロックチェーンの状態(forkmon.ethdevops.ioより引用)

 アップデート以降、筆者の確認した範囲ではネットワークの問題は報告されていない。いくつかの仮想通貨交換所で、本アップデートに向けたETHの入出金停止などの措置が取られているが、ネットワークの安定稼働を確認次第、近いうちに解除されていくだろう。