ニュース

ビットコインSV、2020年2月にブロックサイズの上限を撤廃予定

BSVマイナー主導で決定可能に。ロードマップを公開

(Bitcoin SV 公式サイトより引用、以下同)

 Bitcoin SVの開発者らは4月17日、2020年2月頃までのアップデートのロードマップを公開した。発表によると、2019年7月24日と2020年2月4日にプロトコルの大幅なアップデートを行うという。2度のアップデートを経て、システム上のブロックサイズの上限を無制限にし、システムの開発者ではなくノード運用者(マイナー)側が管理できる仕組みを実装するとしている。

 今回の発表は、アップデートスケジュールとその概要を大枠として公開したもの。各項目の詳細は順次公開するとのこと。

 Bitcoin Cashは2018年11月16日のハードフォークにより、チェーンが分岐したため、Bitcoin ABCとBitcoin SVという2種類に分裂した。SVはBitcoinの開発者サトシナカモトにちなんでSatoshi Visionを指す。

 Bitcoin SVは3月頃からスケーリング問題の解決として、ブロックサイズの拡張実験に取り組んでいる。Bitcoinのブロックサイズが1MBであるのに対し、Bitcoin SVはブロックサイズを128MBまで拡大し、テストネット上で36時間の連続運用に成功したことを発表していた。また、3月末にはメインネット上で128MBのブロックが生成され、現在まで80MBを超えるブロックが多数生成されているという。

Bitcoin SVのスケーリングテストネット上のブロックサイズ記録。128MBのブロックサイズで36時間稼働し、平均して秒間700トランザクションを処理したという。

 ブロックチェーンにおいて、単純にブロックサイズを大きくすると、1ブロック内に格納可能なトランザクションの数が増える。一定時間内に処理可能なトランザクションが増えるため、ブロックチェーンのスケーラビリティを改善することができる。

 一方で、ブロックサイズが肥大化すると、ブロックの検証を行うノード間でブロックの伝播に時間がかかるようになる。ノード間でブロック受信のタイムラグが大きくなるため、トレーサビリティは改善するものの、ブロックチェーンの非中央集権制などが損なわれる可能性もある。

 こうした理由から、Bitcoinではブロックサイズを1MBに固定したまま、セカンドレイヤーなどの技術でスケーラビリティを改善する方針が採択されてきた。この方針に反対し、BitcoinからBitcoin Cashへ、Bitcoin CashからBitcoin SVへ、という2度のハードフォークを経てできたブロックチェーンがBitcoin SVとなる。

クエーサーアップデート

 Bitcoin SVは、2019年7月24日に1つめのアップデート「Qasar」(クエーサー)を実施する予定だ。このアップデートはスケーラビリティの改善を目的とし、システム上のブロックサイズ上限を、現行の128MBから2GBまで引き上げるという。想定よりも早くメインネット上のブロックサイズが128MBに達したことに起因する。システム的な上限は余裕を持って2GBとするが、マイナーの合意の下、実運用上は512MBを上限として運用を行うとしている。

 先述の通りリスクもあるブロックサイズの拡張だが、フルブロック内のコードを実行する並列検証パスなどの仕組みによって、その安全性を担保しているという。その詳細については、今後数週間の内に明らかにするとのこと。

ジェネシスアップデート

 Bitcoin SVは、2020年2月4日にアップデートを計画している。Bitcoin SVの設立時の目標でもある、サトシナカモトが定義する原初のBitcoin(Satoshi Vision)への回帰を意味して、このアップデートは「Genesis」(ジェネシス)と名付けられた。現在のBitcoinはパッチワーク上にさまざまな仕様が追加されており、BitcoinのハードフォークであるBticoin SVにもその一部が含まれている。それらを不要なものとしてジェネシスアップデートによる「完全回帰」を標榜している。

 ジェネシスではマルチシグネチャ他、いくつかの命令コードの段階的廃止、仕様の復元などを実施することを明らかにしている。また、スクリプトサイズやトランザクションサイズの余計な制限を撤廃するとしている。

 サトシビジョンへの回帰を推進する一方、ジェネシスアップデートにおいてもスケーラビリティのさらなる改善を行う。クエーサーにおいてシステム上のブロックサイズ上限は2GBへ拡張されるが、ジェネシスではブロックサイズの上限を完全に取り除くという。マイナー主導でブロックサイズを決定することが可能になるという。