仮想通貨(暗号資産)ニュース

DAppsの面倒な決済・署名処理を別のスマホアプリで可能にするサービスが提供開始

マイクリプトヒーローズなどが対応予定。ブラウザのウォレット拡張機能が不要に

株式会社モバイルファクトリーの100%子会社で、DApps開発キットのUniqys Kitなどを開発している株式会社ビットファクトリーは5月27日、DApps用のモバイル署名管理サービス「Quragé Link」をリリースした。同サービスは、同社が提供しているソフトウェアウォレットQuragé(くらげ)と連携し、DApps上の決済と署名をスマートフォンを利用して手軽に行えるようにするもの。ユーザーはDAppsのために専用のブラウザやMetaMask等の拡張機能を利用する必要がなくなるという。

Quragé Linkのユースケースとして、各種施設やIoTで運用されるDAppsとの連携を想定しているという。例えばQuragé Linkを導入した店舗の端末に、入店時に連携を行うことで注文や支払いのすべてを席にいながら行うことができる。決済に対する署名はユーザーの端末からのみ行えるため、店舗側による不正な決済も防止できるとのこと。

Quragé Linkと連携するQuragéウォレットは、秘密鍵を端末側に保管するソフトウェアウォレット。Ethereumブロックチェーンに対応し、AndroidとiOS向けに提供されている。

従来、多くのDAppsはPCブラウザではMetaMask、モバイルブラウザではQuragéを始めとするブラウザ付きアプリ、ネイティブアプリ環境ではデベロッパが独自に秘密鍵管理機能を実装するなど、複数の実行環境への適合が必要だという。ビットファクトリーはこの現状に対する調査の結果を「各種ブラウザに対応するためのバグフィックスに追われ、本来実装したいブロックチェーンアプリ自体の開発に注力できない」としている。

DAppsにQuragé Linkを導入すると、DAppsにおける決済処理と署名をDAppsの外で行えるようになる。ユーザーは複数のDAppsに対する支払いを、Quragéのウォレットを通じて一元的に行えるため、利便性が向上する。また、開発者にとっては、DAppsがウォレット機能を内蔵する必要がないので、あらゆるブラウザや、ネイティブアプリなどさまざまな環境向けにDAppsを開発できるようになり、ウォレットの開発にコストを割く必要がなくなるため開発の効率化にも繋がるという。

Quragé Linkの動作イメージ。まずはDAppsとQuragéウォレット間でQRコードを用いて連携を行う
DAppsでの支払い時、連携したQuragéウォレットへプッシュ通知が送られる。端末上で署名すると決済が完了する。

今回の発表時点で、MyCryptoHeroes、ウォレットバトラー、Bazaaar.ioの3つのサービスがQuragé Linkの導入を予定している。直近ではNFTのマッチングプラットフォームを提供するBazaaar.ioが6月中に対応予定であることを表明している。