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イオンと関西電力ら、EVとブロックチェーンを活用したVPPの実証実験を開始

再エネ電力のトレーサビリティとV2Hを用いたEVによる電力輸送を実証

(Image: Shutterstock.com)

イオン株式会社と関西電力株式会社ら5社は7月25日、大阪府のイオンモール堺鉄砲町にて電気自動車(EV)を活用した2つの実証実験の開始を発表した。1つ目はEVから建物へ電力供給を行うV2Hを通じて、EVを電気の輸送手段として機能させるバーチャルパワープラント(VPP)の実証実験(以下、VPP実証)。2つ目は、ブロックチェーンのトレーサビリティで再エネにおける環境価値の移転を検証(以下、BC実証)する。

VPP実証では、イオンモール堺鉄砲町の来客用駐車場にV2HとEV充電器を2台ずつ設置し、堺市内のEV所有者を対象にモニター参加を募集する。モニターが来店し充放電する際、充放電器をエネゲートが遠隔で制御する。地域を仮想的な発電施設とみなし、その中でEVを電力の輸送手段として活用する実証を行う。

BC実証では、関西電力技術研究所巽実験センターの実験ハウスに設置された太陽光パネルで発電した電気を、関西電力およびエネゲートの社有EVに充電する。その再エネ由来の充電量を、ブロックチェーンを用いて通常の電力と区別して管理する。社有EVをイオンモール堺鉄砲町に移動してV2Hを用いて放電する際、再エネ電力の環境価値が施設側に移動することを検証する、環境価値取引の実証実験となる。

2つの実証実験には、イオンとイオンモール株式会社が実験施設を提供する。関西電力がBC実証を担当し、株式会社エネゲートがVPP実証を担当する。両実験へのEVの提供と市民のモニター協力で堺市自治体が協力するという布陣だ。