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欧州中銀、暗号資産のデータ分析強化へ

「現在のデータでは不十分」

(Image: S-F / Shutterstock.com)

欧州中央銀行(ECB)は8月7日(現地時間)、「暗号資産の理解、そのリスクと評価問題」と題した報告書を公表し、金融システムの安全や効率に影響する主要リスクを洗い出すために、信頼できるデータを増やし、暗号資産の定性的・定量的な分析の精度を上げる必要性に言及した。

報告書は、暗号資産のリスクやそれらが金融システムと経済に及ぼす潜在的な影響を適切に評価するには、定性分析を定量的な情報で補完する必要があると指摘。ただし、現在の利用可能なデータは、市場動向のモニタリングを目的としており、そのリスクを測定するために必要な精度を持たず、信頼性も乏しいほか、世界的な傾向しかつかめないと問題点を挙げた。

ECBは公開されているデータを使って、さまざまな分析を試みた結果、銀行や金融会社が暗号資産を直接保有している量や、暗号資産への投資を目的とした貸付に関する情報など、金融セクターのデータが十分でないと発見した。

また、規制された金融セクターの相互連携や、決済トランザクションのデータも、リスクの測定のために必要な量とはギャップが顕著であることも分かった。

ECBは、暗号資産の事象を測定する際の課題は、オンチェーンデータとオフチェーンデータの両方に関連しているとも分析。一方で、公的機関に捕捉されていない暗号資産市場のセグメントに関する公開データを取得することは困難であり、一部の流動性の低い取引プラットフォームは、仮装売買の影響を受ける可能性もあるとした。

さらには暗号資産と関連する技術革新のさらなる進歩で、新しい予期しないデータニーズが発生する可能性があるとも指摘した。