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三井住友信託、ブロックチェーン技術を導入した不動産ビジネス実証実験第2段階を開始

不動産情報の蓄積と不動産取引の活用における技術の検証と課題の整理を行う

発表資料より引用

三井住友信託銀行は8月13日、不動産ビジネス領域でのブロックチェーン技術を活用した実証実験の第2段階の実験開始を発表した。ブロックチェーンを活用し不動産取引における情報の透明性を保ち、取引しやすい環境の実現を目的とする実証実験は、第2段階にて複数の参加企業とともにブロックチェーンによる情報の一元化と取引関係者の合意のもと有効活用できるプラットフォームの構築を目指す。

同社は2019年1月から4月の間、第1段階としてブロックチェーン技術を活用することで、改ざん困難な形式で不動産関連情報を記録する仕組みが構築できることを実証実験にて確認し、良好な結果を得ることができた。

第2段階では、関連情報を時系列に蓄積し、不動産取引にて活用することで、新たなビジネス機会の創出と不動産取引市場の活性化を目的に、協働する複数の不動産ビジネス事業者とのビジネススキーム内における技術の検証と課題の整理を行う。

実証実験は、情報活用の効果と課題を検証するため、賃貸用不動産の所有者、不動産の契約管理などを行うソフトウェア提供企業、IoTなどによるデータ分析企業、金融機関、不動産の投資や運用に関する総合的なサービス提供企業など、それぞれの分野に知見を持つ複数の企業が参加し、共同実施していく。

参加企業はテストデータを使用し、不動産の収支情報や建物に関する情報などを、ブロックチェーンによるシステムに記録し、実証実験にてあらかじめ合意のあるほかの参加企業のみが情報を閲覧できることを検証する。また、同一の不動産に関しては時系列に蓄積された情報を閲覧できることを検証するなど、不動産の所有、管理、売買、投資、融資といった取引に関するさまざまな情報活用の効果と課題の検証を行なっていく。

なお、同社は実証実験にあたり、米国のパロアルト研究所によるブロックチェーン技術の評価を取得する予定だ。