仮想通貨(暗号資産)ニュース

今度は中国TVが仮想通貨交換所Binance上海事務所閉鎖報道。Weibo公式アカウント凍結

共同創業者は「2017年に撤退済み」と主張、上海には事務所はないと報道否定

(Image: dennizn / Shutterstock.com)

中国で創業し、マルタ共和国に本社を置く仮想通貨交換所大手のBinance(バイナンス)と、仮想通貨TRON(トロン)のWeibo(微博)公式アカウントが凍結され、中国の先行き不安感が高まっている。

11月22日にはBinanceの上海事務所が警察の捜査を受け閉鎖されたとの報道をきっかけにBitcoinが急落した直後、Binanceは「上海には事務所はない」とこの報道を否定した。

だが、11月25日には現地テレビ局が再び「当局が仮想通貨関連事業を撲滅。Binanceの上海事務所閉鎖」と報道。Binanceの共同創業者である何一氏は一連の報道を受け、「上海の拠点は2017年に閉鎖した」と改めて主張し、メディアへの不満を吐露した。

何一氏は、「心配してくれてありがとう! Binanceは2017年に上海の事務所を閉鎖し、事業は行っていません。上海の関連当局と協力し、穏便に撤退しました。仮想通貨メディアのおかげで、こんな大ニュースとして取り上げられ、ついにはテレビのニュースにもなりました。テレビのインタビュアーにも感謝します」との文面を投稿。コメント欄には「ニュースの内容はほんとにひどい。けどどうしようもない。宣伝してくれてありがとう」とも投稿しており、皮肉を言うしかないという心情が現れている。

何一氏が投稿に添付した1枚目の画像は、中国の中央銀行である中国人民銀行がこのほど発行した「中国金融安定報告(2019)」の内容の一部だ。中国のGDPが減速する中で、当局が金融安定のためにリスクをどう評価しているかや、具体的な対応をまとめた内容で、そこには「2018年以降、173社あった仮想通貨交換所、仮想通貨発行企業、ICOプラットフォームを全て閉鎖した」とも紹介されている。

何一氏は、「当局の手入れが入る前に、平和裏に撤退した」と強調しているが、現時点でBinance、TRONのいずれも、Weiboのアカウントは凍結されたままとなっている。