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ブロックチェーン技術、世界的な普及は2027年=ガートナー予測
中国でのブロックチェーンへの投資の波と違法企業摘発の影響を鑑みる
2019年11月29日 05:45
中国にブロックチェーン技術への投資の波と、違法企業の摘発の両方が起きていることを受け、市場調査会社のGartnerは、ブロックチェーン技術の今後の成長について予測をまとめた。レポートは、同技術が今後、発展と停滞を繰り返しながら成長し、2027年に成熟期に入ると予測した。
ブロックチェーン技術の今の課題
レポートはブロックチェーン技術の現時点での課題として、
- ブロックチェーンの概念や技術などへの誤解が市場、企業の間で起きている
- 企業がブロックチェーン技術の本格的な社会実装イメージを持てていない
- 技術が未成熟で、産業の需要を満たせていない
- ブロックチェーン技術は破壊的技術だが、企業幹部が旧来の思想から脱却できず、技術を使いこなせない
- 社会実装の成功例が少ないため、企業が投資に踏み切れない
の5点を挙げた。
ブロックチェーン技術普及の3段階
レポートはブロックチェーン技術の普及スパンを、以下の4段階(重複あり)に分けた。
- 2009年から2020年:ブロックチェーン技術が登場し、技術開発が進められる段階
- 2016年から2020年:ブロックチェーン技術の基本が固まり、社会への導入が始まる。だが、具体的な導入の在り方は模索が続く。技術の爆発的発展と踊り場が繰り返される
- 2020年から2025年:ブロックチェーン技術を用いたソリューションがクリアになる。
- 2027年以降:ブロックチェーン技術を用いたソリューションの普及が本格化し、成熟期に突入。グローバルで使われるようになる。
レポートによると、2022年時点で、企業の10%がブロックチェーンを活用する。ブロックチェーンから生まれた商業価値は2022年には100億ドルだが、2026年には3600億ドルに拡大する。2030年には3兆1000億ドルに増える見込みだという。