仮想通貨(暗号資産)ニュース
福岡Nayuta社、ビットコイン・ライトニング対応ウォレットをオープンソース化
スマホでフルノードとSPV方式のハイブリッドノード運用が可能
2019年12月10日 14:04
福岡に本拠を置き、Bitcoinのライトニングネットワークの公式仕様の1つ「Ptarmigan」を開発するNayuta社は12月9日、ライトニング対応ウォレット「ナユタウォレット」(Nayuta Wallet)のソースコードを公開した。同アプリは初の「ビットコインフルノード・SPVモード」のハイブリッドモードを搭載したライトニングウォレットとして、オープンβ版として公開中だ。
ナユタウォレットは10月より同社がオープンβ版としてAndroid・iOS向けに提供してきたが、今回Android版をオープンソース化し、Githubにてソースコードを公開した。同ウォレットは秘密鍵をユーザー自身が管理する非カストディ型で、前述のノード機能のほか、Torを活用したBTCPay Serverへの匿名アクセスなどの機能を有する。
昨今、フルノードを動かせる高性能なスマートフォンが登場し始めたことから、従来PCが必須だったBitcoinのフルノード運用に契機が訪れているという。ナユタウォレットは、AndroidでBitcoin ABCore式の「フルノード・SPVモード」を導入した初のライトニングウォレットになる。
一定水準の端末性能は必要となるものの、SDカードによるストレージの増設などなしに、スマートフォン上でのフルノードの運用が可能となる。また、SPV(Simplified Payment Verification)と呼ばれる簡易的なトランザクション検証方式を用い、低負荷でのノード運用にも対応する。
Nayutaの代表取締役である栗本憲一氏のFacebook上での補足説明によると、ナユタウォレットはBitcoinで自己主権性(Self-Sovereignty)を成立させるための1つの解になるという。フルノード・SPVモードを備え、それらを状況に応じて切り替えるハイブリッドの運用が可能だ。たとえば日中の外出中はSPVモードで利用。帰宅後にWiFiに接続した際、フルノードに切り替わりSPVで通過させたトランザクションを再チェックする挙動になる。「Self-Sovereigntyを後から確認する」といった利用法として有効だという。