仮想通貨(暗号資産)ニュース

著名投資家ウォーレン・バフェット氏がビットコインホルダーに

トロン創業者とランチ、半年遅れで実現

(ジャスティン・サン氏のツイート引用)

仮想通貨TRON(トロン)の創業者ジャスティン・サン(孫宇晨)氏は2月6日夜、1月23日に著名投資家ウォーレン・バフェット氏とランチを共にしたことを自身のTwitterで明らかにした。

サン氏は2019年6月、オークションでバフェット氏とのランチの権利を過去最高の460万ドル(5億円相当)で落札し注目を浴びた。だがその後、犯罪の嫌疑をかけられるなどスキャンダルに見舞われ、2019年7月25日に予定していたランチを、体調不良を理由に2日前に突然延期していた(関連記事)。

サン氏によると、1月23日のランチには、Litecoinの開発者であるチャールズ・リー(李啓威)氏、ソーシャルトレーディングeToro(イートロ)のヨニ・アシアCEO、Binance(バイナンス)の慈善ファンドの責任者ヘレン・ハイ氏、仮想通貨交換所Huobi(フォビ)のクリス・リーCFOが同席した。

193万830TRONとGalaxy Foldもプレゼント

サン氏はバフェット氏にBitcoinをプレゼント。加えてサムスン電子の折りたたみスマホ「Galaxy Fold」、バフェット氏の誕生日である1930年8月30日に引っ掛けた193万830TRON、自身とバフェット氏が馬年であることにちなんだ銅製の馬の置物などを贈り、「バフェット氏はBitcoinとTRONのホルダーになった」と述べた。

バフェット氏はこれまで、ブロックチェーンを評価する一方で、Bitcoinに対しては「ペテン師を魅了するもの」「蜃気楼」「ギャンブル装置」「殺鼠剤を二乗した殺傷力を持つ」「通貨ではない」とこき下ろして来た。サン氏によるとバフェット氏はランチの場で、「ブロックチェーンは今後10年、決済産業で重要な役割を果たす」「ブロックチェーンには大きな可能性がある」などと語ったという。

ランチは3時間余り。食事はステーキとコカ・コーラがメインで、会計は515.05ドル(5万7000円相当)だった。サン氏は「460万ドルの寄付と515.05ドルの食事で、お金に換えられない学びを得た」と投稿している。

中国メディアは「コロナで大変なときに」と皮肉

サン氏はマーケティングに長けた経営者として知られ、SNSでも積極的に発言する一方で、中国のSNSウェイボ―(Weibo、微博)では度々舌禍事件を起こし、アンチも多い。また、中国政府が「ブロックチェーンは推進、仮想通貨は排除」の態度を強める中で、サン氏のウェイボアカウントは2019年12月に凍結された(関連記事)。

バフェット氏とのランチ落札は、中国での知名度向上を狙ったとも指摘されていたが、アカウント凍結により、それはかなわなかった。また、中国では新型コロナウイルスによる肺炎が拡大し、ブロックチェーンや仮想通貨企業も支援に取り組んでいる。中国メディアは今回のバフェット氏とのランチを「中国が新型肺炎で大変なときに、ジャスティン・サンはバフェットとランチ」と皮肉交じりに報じている。