仮想通貨(暗号資産)ニュース
ガイアックス、Facebookの仮想通貨リブラ用マーケットプレイスを開発
ユーザー間取引のエスクロー決済を自動化。ソースコード公開
2020年2月7日 10:47
ガイアックスは2月6日、Facebookが計画する仮想通貨「Libra」(リブラ)を決済手段としたマーケットプレイスのプロトタイプ「FLIBRA(フリブラ)」のデモサイトを公開した。同社は、FLIBRAをオープンソースソフトウェア(以下、OSS)として開発し、ソースコードを公開。世界中のLibraの開発コミュニティ、ブロックチェーン技術の発展への貢献を目指すという。
公開されたプロトタイプは、ユーザー間で物の売買(デジタルに限らず)ができるマーケットプレイスアプリケーション。テストネットで発行されたLibra(無価値のテスト用)を使用し、仮想通貨Libraによる決済を体験することができる。デモサイトでウォレットを作ることで100Libraが提供され、疑似的な物の売買で決済体験が可能となる。現在も開発が続くLibraの仕様変更にあわせ、FLIBRAもアップデートしていく予定となっている。
OSSとして公開されたFLIBRAは、物品の出品、購入申し込み、Libraを使ったエスクロー決済、レビュー機能を実装している。マーケットプレイスアプリとしての最小構成を実現しているため、ソースコードの公開はエンジニアにとっても技術取得に役立つ。
ガイアックスは、FLIBRAのプロトタイプを通してブロックチェーン技術により進化した「シェアリングエコノミー」の一早い実現を目指すだけではなく、新しい事業を同時多発的かつ連続して創出することを目的とした新規事業創出(スタートアップスタジオ)の機会にもつなげている。FLIBRAは、「Gaiax STARTUP STUDIO」における創出事業として、同社の若手を中心とした事業開発体制により開発を進めているという。
LibraのOSS開発着手については、2つのLibraの可能性を理由として挙げている。1つ目は、Libraがステーブルコインであること。価値の安定による決済の利便性向上や、広く一般に普及する可能性を評価している。2つ目は、同社が目指す「シェアリングエコノミーを支えるブロックチェーン技術」の実現において、Libraのスマートコントラクトが有効であることを挙げている。
AirbnbやUberに代表される現在のCtoCシェアリングエコノミー事業は、個人間の契約に第三者として企業が介入することで円滑にサービス提供を進めている。ブロックチェーンおよび契約を書き記すLibraのスマートコントラクトは、それらを自動化し第三者の介入を不用とする技術であるという。また、同時にそれはコストダウンや信頼性の向上につながり、シェアリングエコノミーを活用したサービスの需要の増大までもが期待できると同社は考えているという。