仮想通貨(暗号資産)ニュース

イーサリアム、合意形成アルゴリズムProgPoWの7月実装は決定事項ではない

実装巡り過熱するコミュニティの議論に開発者が諫言

(Image: Shutterstock.com)

Ethereum開発者らは2月21日、新たな合意形成アルゴリズム「ProgPoW」(EIP-1057)の適用について、ウェブ会議にて意見を交わした。6月に予定される次期ネットワークアップデート「ベルリン」(Berlin、EIP-2070)の3週間後の水曜日を、ProgPoWの適用候補日とすることが提案された。

ProgPoWの実装を巡って、コミュニティにおいて賛成派と反対派の間でさまざまな意見が出ている。そんな中、開発者会議を取りまとめるEthereum財団のHudson Jameson氏がブレーキをかける。氏は、ProgPoWに関しては今後議論の成熟が必要であり、個人をターゲットに論を過熱しないよう忠告。ハードフォークの実施はまだ先のことであるとし、現時点での具体的な行動は避けるよう警告した。

ProgPoWは正式には「Programmatic Proof-of-Work」という合意形成(コンセンサス)アルゴリズム。ASICと呼ばれる専用機器を用いたマイニングに対して、GPUマイニングの優位性を担保する設計を持つ。大規模マイニングプールによるネットワークの中央集権化を抑止するという目的で開発と検証が進められてきた。実装の是非を巡ってはアンケート調査などが数度にわたって行われてきたが、結論は出ていない。