仮想通貨(暗号資産)ニュース
マンガ「クロザクロ」デジタル新装版発売。売上の一部を出資者にETHで還元
イーサリアムERC-721用いるマンガ家応援基盤CANDLが商用化
2020年3月5日 06:00
ナンバーナインは3月2日、TARTが開発するブロックチェーン技術を用いたマンガ家応援プラットフォームCANDLへ、マンガ「クロザクロ」の提供を開始した。同作のオーナー権を、EthereumのERC-721規格で代替不可トークンとして電子化し、所有と売買、売上の還元を実現する。CANDLの正式リリース第1弾になるという。
夏目義徳氏のマンガ「クロザクロ」は、週刊少年サンデーにて2004年から2006年まで連載された。新たに発売されたデジタル新装版は、新規表紙絵を採用。漫画クラウドファンディングを経て、連載当時に描けなかった1話(18ページ)を新たに描き下ろして収録しているという。
CANDLで販売される「クロザクロ」のオーナー権は、ブロンズ・シルバー・ゴールドの3プランが提供される。価格はそれぞれ6000円、2万円、6万円とされ、限定数が設けられている。オーナー権には、描き下ろし限定デジタルイラスト、デジタル所有権、電子書籍の売上の一部還元、サイト上に漫画オーナーとして名前表示という4つの特典がプラン別に付属する。
オーナー権の購入者は「クロザクロ」を応援する共同オーナーとなる。売上の還元は、Amazonで販売中のKindle版「クロザクロ デジタル新装版」全8巻の4月1日から9月30日の売上が対象となる。売上の一部を6回に分けて、仮想通貨Ethereum(ETH)で分配するとのこと。
TARTが開発するCANDLは、経産省の平成30年度補正予算「コンテンツグローバル需要創出等促進事業費補助金」(J-LOD)に採択された11の事業の内の1つ。「ブロックチェーンを用いた電子書籍の売買に関するプラットフォーム事業」として採択されている。
電子書籍の発行、それに紐づく著作権の管理が可能なシステムを構築する。電子書籍と著作権をブロックチェーン上のトークンとして発行し、個人間売買が可能となる。電子書籍の売上は著作権保有者に自動分配される。ユーザーは、所有している電子書籍の中古販売が可能になり、著作者は2次流通以降の売上を獲得することができる。