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米FRB、事実上ゼロ金利政策と量的緩和を決定。日銀も緊急会合開催

新型コロナウイルス感染拡大による経済の混乱に異例の対応

(Image: Shutterstock.com)

新型コロナウイルスの感染拡大で、世界の金融市場が激しく動揺し、世界規模で連鎖する株価の急落など経済に深刻な影響をおよぼす恐れが高まっている。米国の連邦準備制度理事会(FRB)は3月15日、臨時会合(FOMC:連邦公開市場委員会)を開き事実上のゼロ金利政策と量的緩和を同時に導入する方針を決定した。

FRBは、フェデラル・ファンド(FF)金利を一気に1%引き下げ、誘導目標レンジを0%から0.25%の範囲とする、事実上のゼロ金利政策に踏み切った。2008年に起きたリーマンショック以来となる。

また、併せて今後数か月で、米国債などを7000億ドル(74兆円相当)規模で購入し市場に大量の資金を供給する量的緩和の再開を決定した。

ゼロ金利政策と量的緩和を同時に行う金融緩和政策は、企業などが資金繰りに行き詰まらぬよう支援する目的で、新型コロナウイルスによる経済の混乱を抑える狙いがある。

FRBは3日に0.5%の緊急利下げを行ったが、株式市場の株価の急落は止まらなかった。今回の措置は、米国の株式市場が再開する16日を前に臨時会合を開き、異例の対応を取った。

また、FRBの動きを踏まえ、日本銀行は16日正午から金融政策決定会合を前倒しで開き、日本においても何らかな追加的政策対応を決めることを明らかにした。日銀が緊急で金融政策決定会合を開くのは2011年以来、9年ぶり。黒田日銀総裁就任後は、初めてとなる。

日銀は、会合終了後の16日午後にも黒田総裁が会見を行うことを明らかにしている。