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MakerDAO、ステーブルコインDAIの担保金にドルペッグのUSDCを追加

不安定な市場と流動性の問題への対策

(Image: Shutterstock.com)

Ethereumの分散型金融プロジェクトMakerDAOを運営するMaker財団は3月17日、ステーブルコインDAIの担保資産として新たにUSD Coin(USDC)を採用することを発表した。ガバナンストークンMKRを用いたコミュニティ投票により決定した。Ethereum(ETH)、BATに次ぐ3種目となる。DAIと同じくドルペッグのステーブルコインであるUSDCを採用することで、昨今の不安定な市場および流動性の問題への対策にするとのこと。

MakerDAOでは、13日に生じたETHの暴落により400万ドルの負債が生じており、相場の急変に備える必要があるとしていた。DAIはこれまでETHとBATを担保金としてきたが、いずれもBitcoinの市場価値から強く影響を受ける。そこで、ドルペッグのステーブルコインを新たに受け入れることで、同じくステーブルコインであるDAIの価値の安定化を図る方針だ。

USDCの採用について、MKRのガバナンスコミュニティは16日に公開会議を行っていたが、「迅速な決定が必要」として発表から約1日程度で投票を行い決定に至るなど、速やかに決断がくだされた。コミュニティからは投票に至る十分な時間が用意されていないことなど、プロセスの問題点を指摘する声も上がっている。

MakerDAOは2019年11月にステーブルコインDAIをバージョンアップした。現行のDAIは、Ethereum上のあらゆるトークンを担保とすることが可能だ。実装前にはETHとBATのほか、REPトークンやOMGトークンなどが担保の候補として挙げられていた。

USDCは、米サークル社が発行するステーブルコインで、1USDC=1ドルの価値を持つ。EthereumのERC-20規格のトークンとして発行される。2020年2月までに16億7000万ドル相当のUSDCが発行済みで、市場総額は4億3100万ドルとされている。